実生活における謗法厳誡
 
他宗での儀礼や神社仏閣への参詣
  他の宗教で行われる結婚式や法要などに、世間的なかかわりなどから出席しなければならないことがあります。このような場合には、宗教的な行為をできるだけ避(さ)け、あくまでも儀礼上・形式上の参列と心得るべきです。
 また、団体旅行などで神社・仏閣
(ぶっかく)に行かざるを得ない場合もありますが、日有(にちう)上人は『化儀抄(けぎしょう)』に、
 「他宗の神社に参詣し一礼をもなし散供
(さんぐ)をも参らする時は、謗法の人の勧請(かんじょう)に同ずるが故に謗法の人なり(中略)但し物見遊山(ゆさん)なんどには神社へ参らせん事禁ずべからず、誠に信を取らば謗法の人に与同する失あり」(聖典 九八七)
と示されているように、神社などを見学することは一応許されていますが、信仰に基づく「参詣」は謗法であると厳しく誡
(いまし)められています。したがって、守り札の購入や、賽銭(さいせん)・願(がん)かけなどは謗法となり、見学においては謗法破折の一念をもって臨(のぞ)むことが大切です。大聖人が、
 「今、末法に入りぬれば余経も法華経もせんなし。但南無妙法蓮華経なるべし。(中略)此の南無妙法蓮華経に余事をまじへば、ゆゝしきひが事なり」(上野殿御返事 新編一二一九)
と示されているように、末法
(まっぽう)唯一(ゆいいつ)の正法である大聖人の教えを持(たも)ちながら、他の宗教を混(まじ)えることは絶対にあってはならないのです。
 要は、御本尊を深く信受し、不幸の根源である謗法を破折する精神と、妙法を弘通する一念を堅持することが、謗法厳戒の教えを守ることになるのです。