■ 教 学 教学(きょうがく)とは、日蓮大聖人の教法を学ぶことをいいます。大聖人は、 「行学(ぎょうがく)の二道をはげみ候べし。行学たへなば仏法はあるべからず」(諸法実相抄 新編六六八) と仰せられ、行(実践)とともに、学(教学)の大事を教えられています。 仏法の教義や道理を学ぶことによって、我見(がけん)や疑惑のない正しい信心を培(つちか)い、折伏に必要な知識などを身につけることができます。また、教学が深まれば、悪縁に遭(あ)っても、紛動(ふんどう)されることがなくなります。そのためには、御書の拝読をはじめ、宗門機関誌の活用、講義・勉強会などへ積極的に参加することが大切です。 御書の拝読 日蓮大聖人の教えの多くは、「御書(ごしょ)」によって学ぶことができます。 御書とは、宗祖大聖人が書き遺(のこ)された御書状のことで、現在大石寺より出版されている『平成新編日蓮大聖人御書』には、約五百編に及ぶ御書が集録されています。本宗ではこの御書を鑑(かがみ)として信・行・学の研鑚(けんさん)に努めているのです。 第二祖日興上人は『遺誡置文(ゆいかいおきもん)』において、 「当門流に於ては御抄を心肝(しんかん)に染(そ)め極理(ごくり)を師伝して」(新編一八八四) と教示されています。すなわち、御本仏大聖人の御金言(ごきんげん)である御書の一文一句を心肝に染めることは、信仰のうえから大切であり、それには仏法の極理を師伝された御法主(ごほっす)上人の御指南に随順(ずいじゅん)して、はじめて正しく理解することができるのです。したがって、本宗の教学の研鑚は、師弟の筋目を正して習うことがもっとも肝要なのです。 機関誌紙の活用 本宗の機関誌紙には、宗門発行の『大日蓮(だいにちれん)』と、法華講連合会発行の『大白法(だいびゃくほう)』などがあります。これらには御法主上人の御説法や御指南をはじめとして、僧侶による布教講演や信徒の信仰体験などが掲載されています。特に御法主上人の御指南(ごしなん)や御説法は、日蓮正宗の信仰の指針となるものであり、法華講員一人ひとりの信心の啓発と増進をはかり、教学力を高めるものですから、努めて拝読するよう心がけるべきです。また、宗門からは、信仰の増進と折伏弘教の推進に役立つよう、さまざま布教書が出版されています。 講義・勉強会への参加 総本山や末寺で行われる講義や勉強会への参加は、教学を深めていくものです。 大聖人の仏法は、師伝によって正しく学ぶことが大切です。現在における仏法上の師匠は、御当代法主上人であり、その御法主上人の御講義を拝聴(はいちょう)できる機会があれば求道心(ぐどうしん)をもって参加すべきです。また、末寺において行われる勉強会などは、御法主上人の御意(ぎょい)を体した 僧侶によるものですから、積極的に参加し、真剣に取り組むことが大切です。 講義や勉強会は教学面ばかりではなく、正しい信心のあり方を学び、信仰を深める指導の場でもありますから、信心向上のために大いに参加すべきです。 教学がすすめば、信も深まり、折伏にも意欲が湧(わ)いてきます。日々の研鑚によって仏法の裏付けとなる道理を身につけ、正法への確信を深めてさらなる折伏弘教に邁進(まいしん)していきましょう。 |