イ ン ド
 
個 人 宅
平成21年11月9日〜17日
 十一月九日から十七日まで、芝頂恩海外部主任、シンガポール開妙院主管の滝川信雅師がインドへ出張し、御授戒、御本尊下付、指導会等が行われた。一行は九日、西インド・ムンバイ(旧名称ボンベイ)に到着。車で一時間半程度のターネー市にある中心者宅にて御授戒を行い、二十九名の御授戒と一体の御本尊下付があった。
 終了後、芝主任より御授戒の意義をとおして指導激励があり、また滝川師からは信心修行の功徳について指導があった。さらに、参加信徒からは折伏に向けての力強い決意が披露された。
 十日は、空路にて南部のバンガロールへ移動し、翌十一日午前六時に同地を出発。未舗装の道路を車で七時間かけてバサバパダナ村とプンニャスターラ村を訪問した。



 バサバパダナ村では、現地メンバーの中心者夫妻が経営・運営する学校を訪問し、教師や生徒と交流した。またプンニャスターラ村では、公民館を借りて座談会を行った。
 これには、子供を含め約四百五十名が参加し、初めて拝する御本尊の前で全員がお題目を唱え、芝主任の法話に熱心に耳を傾けていた。
 十二日は、現地中心者宅にて勤行を行い、二十二名の御授戒と一体の御本尊下付があった。
 そののち、バンガロールまで引き返し、首都デリーへ空路にて移動した。
 十三日は終日、信徒宅を訪問し、それぞれの家庭で勤行・唱題を行い、折伏弘教の戦いこそ大切な仏道修行であることを指導し、苦難を乗りきるように激励した。
 十四日は、現地中心者宅にて朝勤行を行い、一名が御授戒を受けた。また芝主任から、信心を持続する大切さについて解りやすい指導がなされた。
 そののち、信徒代表者との会議を行い、平成二十七年・信徒五十%増に向けて、決意を新たにして折伏に励むことを確認した。また新来者への折伏や個人指導後の夕勤行では塔婆供養の願い出もあった。
 十五日は、朝勤行の折に二名の御授戒と一体の御本尊下付が行われた。その後の座談会では、懇談、個人指導が行われた。



 座談会で芝主任は、『立正安国論』と本年の意義について述べるとともに、七月二十六日に開催された大結集総会の模様を紹介しながら、記念大法要における「身軽法重死身弘法の折伏を以て広布達成へ資することこそ本宗僧俗が爾今果すべき最重要事なり」との御法主上人の「表白文」を引用して、「新たな御指南に沿い奉りインド広布を前進させよう(取意)」と指導激励した。
 そののち、体験発表や決意発表などがあり座談会は終了した。また夕刻からは、家庭訪問が行われた。
 十六日は、早朝より個人指導、引き続き朝勤行を行い、一名の御授戒と一体の御本尊下付が行われた。その後も個人指導・入仏式・家庭訪問・夕勤行が午後七時まで行われ、十一時にデリーを出発し帰国の途に就いた。
 現代のインドでは、ヒンドゥー教とイスラム教が大多数を占め、キリスト教、シーク教、仏教、ジャイナ教等が混在する。
 社会的にも、貧困層と富裕層の格差が激しく、身分制度であるカーストも今なお根強く残り、言語の数も八百を超えると言われる。それだけ本宗の布教も容易ではない。



 しかし、インドは間違いなく無限の可能性を秘めた大国である。正法を求める現地信徒の純粋でひたむきな精進があれば、必ずや、有史上の仏教発祥の地インドにも、仏教西還が実現し、日蓮大聖人の仏法の慈雨により広大な大地が潤うが如き時節が訪れることを強く確信する。
(滝川信雅 記)