UK・イタリア・セルビア
 
個 人 宅
 

 四月十二日から二十八日まで、UK(グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国)、イタリア共和国、セルビア共和国において、御授戒、御本尊下付、折伏指導会、代表役員会議等が執り行われた。
 これには、井尻執道海外部主任、フランス信行寺住職の中野道賢師が出張した。また、今回の出張では、当該国の布教体制の再編成と布教活動促進のため、管轄担当を各地の信徒に周知する目的もあった。
 十二日から十八日までのUKでは、五時間弱の列車移動、七時間以上の車移動など、車と列車を乗り継ぎながら国内を縦横に移動し、スコットランド、北部イングランド、南西部イングランドの三地域の拠点と首都ロンドン内の四地区の拠点を訪問して、新来者を迎えての折伏座談会や地区指導会が行われた。
 それぞれの訪問は、勤行に始まり、座談会では信仰の体験談や中野師の法話、井尻主任の指導があり、新来者からも活発な質問があって、深い求知心が示された。

 ロンドン市内四地区への訪問を終えた十七日の午後五時には、UK全域の連絡員が集い、勤行を行ったのち会議に入り、初めに連絡員と副連絡員の改選が承認され、その後、懸案事項について検討が行われた。
 さらに、十八日午前十時には「日蓮正宗仏教協会」の法人役員会が開催され、定例の議題とともに懸案事項が慎重に検討され、会議は午後一時二十分に終了した。
 そののち、二時からは、UK全体の信徒を対象とした指導会が開催された。今回は、アイスランド火山噴火の影響で、遠方からの参加が困難であったにもかかわらず、多数の参加があり、盛大に開催された。
 指導会は、中野師の導師のもと読経、唱題、引き続き御授戒、御本尊下付が行われた。

 そのあと、信徒から父親の病気・手術をとおして、家族一同が御本尊への信心をより深め、家族の団結が一層深まったという体験が発表された。
 中野師より『新池御書』を拝して法話があったのち、井尻主任からは、UKにおける今後の布教体制についての説明と指導が行われた。
 翌十九日は、火山噴火の影響で欧州のほとんどの空港が閉鎖になったため、急きょ列車に切り替え、欧州中が交通麻痺で混乱するなか、列車を乗り継いで、イタリアのフィレンツェに向けて移動した。
 二十一日の正午、フィレンツェに到着後、現地信徒と共に日程確認と活動の準備を行い、五時半からは信心激励のための家庭訪問が行われた。
 二十二日夕刻には、フィレンツェ信徒への指導会が行われた。勤行ののち御授戒、勧誡式、御本尊下付が行われ、中野師による法話、井尻主任の指導があった。


 二十三日午前には、次の会合場所であるミラノへと移動した。ミラノは、イタリアで最も信心活動が活発な地域であり、同日と翌日の二日間にわたって折伏に励んでいる家庭への訪問・激励が行われた。
 二十四日夕刻に行われた全体指導会には、多数のメンバーが参加した。勤行ののち御授戒が行われ、中野師による法話、井尻主任の指導があった。
 さらに、二十五日には再びフィレンツェに戻り、イタリア連絡員合同会議と指導会が行われた。

 翌二十六日には、早朝よりセルビア共和国の首都ベオグラードへ移動して指導会が行われた。
 翌二十七日には、セルビア南東部の都市ニーシュにおいても指導会が行われ、勤行の折には御授戒を執り行った。これによりセルビアは本年度の折伏誓願目標を完遂した。
 今回の出張で当該国のメンバーは、地道な活動のなかにも着実な一歩を進めることができた。そして、参加者一同は一日も早い僧侶の常駐と布教所開設を目指し、さらなる折伏弘教を誓い合った。
 また、火山噴火の影響から、図らずも欧州を陸路で横断し、欧州の広さを再認識することとなった。それにより、現在の欧州二力寺の体制から、第三、第四の布教拠点が必要であることを実感する出張となった。