![]() |
折伏育成で自他の幸せに励める地区へ 信心は前に進む力 |
|
香港では令和二(二〇二〇)年三月から、新型コロナウイルス感染症の蔓延に対する防疫措置として人の集まりを禁止する等、厳しく義務づけられた。これにともない事務所へ自由に参詣できなくなり、政府の法令を遵守しつつ、オンラインでの会合等を続けてきた。昨年、様々な感染症対策が撤廃され、ようやく信心活動が再開できた。 コロナ禍を乗り越えた信行を、九龍北区の地区長・劉少珍(ラオ・シウチュン)さんに聞いてみる。 |
|
●コロナ禍でどのような活動であったかを教えてください。 劉 事務所に参詣できなくなったのを機に、信心から遠ざかってしまった人も少なからず出ました。私自身は、二〇二一年に事故で転んで両足と頚椎を怪我しました。試練の連続でした。家にこもって唱題するしかありませんでしたが、班長たちと心を合わせて毎日三、四時間唱題し、仏道修行がもと通りできるように祈りました。 昨年から、事務所責任者・宮沢良久御尊師の御指導により、参詣から遠のいた信徒を重点対象とした家庭訪問が開始されました。 彼らは、私たちの訪問をなかなか受け入れようとしませんでした。それでも、訪問先名簿をもとに一日五軒を目標に毎日、班長たちと四時間以上の唱題を続けて訪問しました。 御題目の力は本当に不思議です。ついに家庭訪問の全日程を無事に完了できました。異体同心して唱題するとき、すべてを達成できることを知りました。その結果、地区活動も盛り上がり、法要の参加人数はコロナ禍前より増えました。 ●この期間、個人的な変化はありましたか。 劉 昨年は私にとって人生の転機でした。 まず、五月に地区長に任命されました。七月には、特別御形木御本尊様を御下付賜り、入仏式には三十五名もの同志が参加してくれました。以前は何か問題が起こると頭で考えてばかりでしたが、唱題によって得る智慧や、他の信徒と連携する大切さに気づけました。役職には重責を感じますが、地区の発展のため積極的に努めようと思いました。 そして七月と八月、二人の兄が立て続けに病死しました。私は二十年以上信仰を続けていますが、彼らを折伏することが叶いませんでした。わずかな期間に二人を亡くし、とても辛かったです。しかし、残された家族を折伏する時が来たのだと感じ、親戚一同に七日毎の忌日に事務所での法要に参加するよう激励し、真剣に折伏しました。四十九日忌までに、そのうち二人が入信しました。これにより、個人で立てた年間七名の折伏目標は達成しました。 ●昨年の慶祝記念総登山の体験を教えてください。 劉 慶祝記念総登山に参加するため、唱題を根本に二年間準備をしてきました。 しかし、事故で十カ月間の車イス生活を余儀なくされました。歩くこともままならず体調が万全でないなか、痛みに耐えてリハビリを続けましたが、思うように快復せず、あっという間に四回の慶祝登山が終わって十二月の回しか残っていませんでした。焦りましたが、登山するにはあまりにも多くの障害がありました。私は車イスが必要です。夫と一緒に登山したいのですが、夫も病気のため車イスに乗らなければなりません。いったい誰が私たち夫婦の車イスを押してくれるのでしょう。締切り間際まで躊躇していました。御尊師は、「大きな困難に遭遇すればするほど、それを克服して得られる功徳も大きくなる」と御指導くださいました。その励ましに、思い切って申し込みました。すると、息子が一緒に登山すると提案してくれたのです。 今回の登山では、息子に感謝しています。彼なくして登山は不可能でした。父親の車イスを押すだけでなく、荷物の運搬や航空券の手配等も積極的に手伝ってくれました。慶祝記念総登山に家族三人とも参加でき、心から有り難く感じています。また、私の車イスは、他の信徒が交代で押して、細かい世話までしてくれました。皆さんのおかげで、総登山参加を成し遂げられたと感じています。 ●最後に、今後の決意をお聞かせください。 劉 信心に近道はありません。一歩一歩真剣に邁進すれば必ず結果が出ます。宿業を転換するためには、唱題だけでなく折伏を実践しなければなりません。昨年の体験を活かして、さらに前進してまいります。 |
|
![]() |
|