令和5年10月16日付

今年も誓願達成!支部組織の発展分割めざす

諦めない行動で異体同心

 妙行院は台湾十力寺院中、三番目に創立された台湾中部地域の広布開拓の法城である。御僧侶が常駐し中台布教所となってから、本年で二十四年が経過した。
 妙行院法華講は六つの支部組織を軸に構成されている。二時間以上離れた遠隔地に住む講員もいて、各支部では支部主任(支部の責任者)と力を合わせ、それぞれの地域において信心活動に励んでいる。
 今回は、この六つの支部の中で最も新しい支部の責任者として活躍している黄j壹(ファン・ツォンイー)さんに話を伺った。
  
●入信の経緯を教えてください。

 二〇一三(平成二十五)年三月、私は家族で東京へ旅行に出かけ、滞在先の近くのお店で何を買おうかと相談していると、台湾語が聞こえてきました。その声の主は日本在住五十年の台湾人のご婦人で、美味しいものを熱心に勧めてくれました。食べ物を紹介しながら、彼女はこう繰り返しました。
 「日蓮大聖人」「台湾電視大楼(テレビ局の入っているビル)の隣、林主任を探して!」と。
 その時は、狂信者に会ったとしか思えず、「好、好(はい、はい)」とおざなりに答えただけでした。
 しかし、台湾に戻ってから、あの言葉を頼りにインターネットで本興院を探し当てました。私たち家族は本興院に行き、受付で「林主任」を探していることを説明すると、実際に会えました。
 そして林主任は、即座に日蓮正宗について話してくれたのです。娘はとても感銘を受け、すぐに御授戒を受けたいと言い出したのですが、私は何も感じませんでした。
 娘はその年の七月に御授戒を受け、妻は翌年の四月十三日に御授戒を受けました。
 それから間もなく、私は妻に連れられて、妙行院の法要に参加しました。その時、私の大恩人となる江(ジャン)主任と初めて会いました。今でもその時のことは忘れられません。私は江主任に「あなたは一体何を修行しているのですか?」と尋ねました。答えは一言、「臨終正念です」。私はその言葉を聞いて、すぐに御授戒を受けました。

●信心を始めてからのことを教えてください。

 折伏は最高の報恩行と教わったので、とにかく積極的に折伏をしました。地区の責任者になった際は、三月末までに地区の目標を必ず達成させると誓願を立てました。毎週一度は地区の皆さんに集まってもらい、唱題会を行いました。その結果、無事に折伏目標を達成でき、御本尊様に心から感謝申し上げました。その間で、家族が病気になったり、仕事上のトラブルがあったりと、いろいろな困難がありましたが、すべてをうまく解決でき、家族全員の信心修行への確信と決意が高まりました。
 そして、地区の皆さんと異体同心して精進した結果、二年連続で誓願目標を達成しました。
 二〇二一(令和三)年には人数の増加による支部組織の分割が行われ、私は新たな支部の主任に任命されました。
 その頃、既に猛威を奮っていた新型コロナウイルス感染症の影響で、集会に集まることが可能な人数が政府から制限されていました。しかし私の支部では、安易に会合を中止せず、政府の規定を遵守した上で唱題会を開催しました。どんな状況でも御題目を唱え、折伏を諦めないことを貫き、二〇二一年から今年まで三年連続で目標を達成することができました。
●コロナ禍のたいへんな期間も含めて、役員に抜擢されてから六年連続して折伏目標を達成するのは、容易ではなかったと思います。

 はい。折伏目標を達成するのは本当にたいへんでした。二〇二一年は大晦日に何とか達成できました。
 その経験もあり、早期に目標を達成するためには、下種先を拡大しなければならないと思いました。そこで、支部員の人間関係を最大限に活用することを考えました。
 支部員との信頼を深め、それぞれの縁故の未入信の方を紹介してもらうようにしたところ、二〇二二年からは早期に目標を達成できました。下種・折伏する数が増えることで、達成数も多くなったわけです。
 妙行院としての七時間唱題会、支部での毎週木曜日の唱題会、これらに参加した活動者の努力によって、毎年の折伏目標が達成されたと感じています。御本尊様へ御報恩謝徳申し上げます。そして、活動者のがんばりに感謝します。
●育成についてはどうですか?

 私の支部では、毎年十一月に全役員が集まって翌年の折伏と活動目標の計画会議を開催しています。
「毎年一人以上の折伏」は基本方針です。今年は、現時点で役員十七名中十六名が折伏成就しています。また十一ある組のうち九組が折伏目標を達成しています。役員は使命を自覚し、長の一念をもって率先垂範し、自分が任されている地区や組の折伏目標を達成させるため、皆さんを励ましています。
 青年部は未来の屋台骨です。妙行院御主管・佐藤信亮御尊師は青年部の信心育成をとても重要視されています。支部活動への参加推進、法要運営の任務、折伏育成推進会等の企画などは、すべて青年部が中心となって行います。若い皆さんは、それらを実践するからこそ学ぶことができるのです。仏法即世法ということ、そして、
「体曲がれば影なゝめなり」(御書一四六九n)
の御金言の通り、正しい信心即生活の実践を勧めるのが育成の基本だと考えています。
●今後の抱負をお願いします。

 本年の支部折伏目標は既に達成できましたが、それで満足しては将来への発展はないと考えています。今は今年の目標の百五十パーセントを達成できるよう、皆でめざしているところです。
 折伏したすべての人が御報恩御講をはじめ、寺院の行事に参加して、折伏ができるように育てていきます。そうして増えた人材で支部を発展させ、広宣流布をめざせるよう異体同心していきたいです。
 五年を目処に法華講員をもっと増加させて、されに支部組織を分割したいです。それによって法華講組織がさらに充実発展するように願っています。
 台湾法華講は一体感の団結をもってこれまで発展してきました。これからも台湾中部の広布への責任を果たすため、御法主上人猊下の御指南のままに御主管の御指導のもと、本部・支部の皆さんと異体同心して精進し続けます。