令和5年7月16日付

広宣流布の第一歩は、家族の折伏から

コロナ禍が鍛えた私の信心

ニューヨーク妙説寺は来年、創立四十周年を迎える。あの未曽有のコロナ禍を経て、「日蓮大聖人御聖誕八百年展」が妙説寺を会場として昨年二月に開催された。そして念願の本堂増築落慶法要を十月に執り行うことができ、折伏の機運が盛り上がっている。
 そのような中、身内の折伏を次々と果たしている、二ユージャージー州に住むポーラ・シュミッタリングさんに話を伺った。
  
●入信の経緯を教えてください。
ポーラ
 私を折伏してくださった、ニュージャージー副地区長のハンナさんとは、子供が通っていた学校で初めて会いました。不思議なことに、その後、我が家からほど近い所に彼女が引っ越してきました。彼女から信心の話を少しずつ聞いていた私は、毎週金曜日に彼女の家で行われていた唱題会に義母と一緒に参加し始めたのがきっかけで、入信を決意しました。それが今から十五年ほど前のことです。

●入信後の体験を聞かせてください。
ポーラ
 入信した頃、私は再就職を考えていました。四十歳でした。
 大学に入り直して建築を学び終えましたが、幼子を抱え、若くないこともあり、仕事が見つかるか不安がありました。
 ところが驚くべきことに、本当にすぐに仕事の依頼が来たのです。子供がまだ小さかったので少し悩みましたが、その仕事を受けることにしました。
 その後、リーマンショックによる大不況が始まり、あの時、依頼を受けていなかったら、自分の人生は違ったものになっていたと思います。入信後すぐに仕事が見つかったこと、そして絶妙のタイミングでの再就職は、初信の大功徳だと実感しています。

●ポーラさんは、身内の方を次々と折伏されているそうですが、どのように折伏されているのですか?
ポーラ
 二〇〇八(平成二十)年の自身の入信から四年後、まず子供たちを折伏しました。これから大人になって親と離れて生活していく中で、御本尊様をお持ちしていくことが重要であると話し、二人共、御授戒を受けることができました。
 私は四姉妹の長女ですが、二〇一八年には妹で三女のデポラを、翌年には息子の結婚相手となるアシュリン、二〇二二年には妹(四女)のジェニファとその娘、そして今年、主人を折伏しました。妹のデポラは、入信の翌年に同じ病院に勤める同僚を折伏しています。

●皆さんの入信のきっかけは、どんなことだったのでしょうか?
ポーラ
 身内は皆、私が熱心に信心活動していることを知っています。総本山に参詣した後は、家のあちこちに総本山の写真を飾っては登山の感動を家族に話して聞かせていました。
 妹のデポラが入信したいと言ってきたのは、そんな時です。姉の私が変わっていく様を見て、自分も仕事のストレスに振り回されない境界になっていきたいと決意したそうです。
 今年の五月には、折伏座談会に母が一緒に参加してくれました。

●コロナ禍での活動、また現在の活動について聞かせてください。
ポーラ
 思えば、ハンデミックの時に私の信心は本当の意味で強くなっていったように思います。
 二〇二〇年、新型コロナウイルスで多くの人が連日のように亡くなっている中、御住職・滝川信雅御尊師が入院されました。そのショックは大きく、講中では御住職の当病平癒とハンデミックの早期終息、広布への御祈念を込め、毎日三時間の唱題を行いました。コロナ禍であったからこそ必死に御題目を唱え、地区のメンバーや友人、家族などとも頻繁に連絡を取り合ったように思います。
 そして、その経験が私自身の信行を深めていったのです。この時に連絡を取り合った大学時代のルームメイトをその後折伏し、彼女は一昨年、無事に御本尊様を御下付戴きました。
 ようやくふだんの生活が戻ってくる中で、我が家では毎週金曜日の朝の唱題会を復活させ、その唱題で得た生命力で折伏を進めています。

●昨年、妙説寺では「日蓮大聖人御聖誕八百年展」、そして、本堂増築落慶法要が執り行われました。これらに参加しての感想などを聞かせてください。
ポーラ
 登山したくてもできない状況の中、記念展は、まるでニューヨークにいながらにして総本山にいるような気持ちにさせてくれる、すばらしい展示会でした。信徒だけが見るのではもったいないほどの充実した内容だったので、多くの同志と共に友人知人に声をかけて展示会場にお連れしました。
 妙説寺の増築工事は、コロナ禍のせいもあり、約四年かかりました。それはとても長い時間でした。でも、完成したお寺を見たとき、待ち焦がれた時間は無駄ではなかったと思えるくらい、すばらしくなっていました。立派な御宝前を拝して、感動のあまり自然と涙があふれてきました。

●今後の決意について聞かせてください。
ポーラ
 入信して妙説寺の信徒となれたことが、どんなに有り難いことか、今でも深い感謝の念を抱かずにいられません。御本尊様のすばらしさを、もっといろいろな人に知ってもらいたい。まずは、末の妹ジェニファが今秋、御本尊様をお迎えできるように、そして、残る未入信の妹と母の折伏を成し遂げたいと思います。
 これからも弛まず、生涯を通して折伏にがんばっていく決意です。