令和5年6月16日付

慶祝記念総登山の年 元旦に勧戒式

正法広布のため折伏を決意

 フィリピン共和国は七千以上もの島で構成され、日本のおよそ五分の四の国土面積に約一億一千万人が住んでいる。全人口の平均年齢は二十代と非常に若く超高齢社会の日本とは対照的である。植民地時代にキリスト教が広まリ、現在も全人口の九割以上がキリスト教徒である。
 このような国土にあって、毎年多くの人が日蓮正宗に入信している。金銭面・時間面の課題を抱える人が多く、お寺への参詣も容易でない中で、喝題と折伏に果敢に取り組んでいる。
 今回は、今年一月一日に創価学会を脱会して勧誡を受け、学会員の折伏に励んでいるドロシー・二ヴァルさんにお話を伺った。
  
●再入信を決意したきっかけを教えてください。
ドロシー
 私はもともとカトリック教徒でしたが、学会員であった日本人の義理の兄弟から勧められ、一九九〇(平成二)年に入信しました。それからは毎日勤行し、学会の会合にも頻繁に通いました。入信した頃は何をするにも嬉しく、特に新入信の方の会合への参加を推進するなどのサポートに励んでいました。
 それから数年後、幹部の方から「御本尊様を新しいものに」と言われ、我が家の御本尊様が取り替えられました。いわゆる『ニセ本尊』ですが、この時の私は知りませんでした。
 それからも会合に参加し続けましたが、内容は徐々に変わっていきました。最近の会合では、とにかく池田大作の指導に焦点が当てられるようになり、御書の内容はほとんどありませんでした。お経本も徐々に変わり、今では、勤行は方便品と自我偈を一回読めばいいと言うようになりました。
 いつも御書を拝読していた私には、いろいろなことがおかしいと思えるようになり、幹部に質問しました。
 特に私が疑問に思ったことは、私たちが今拝んでいる本尊は、どこから来たのかということでした。幹部から、「日寛上人様が一体一体御書写した御本尊様ですから問題ありません」との答えが返ってきましたが、私は信じられなくなっていました。そして、徐々にお経を唱えることに集中できなくなって、会合に参加するのも嫌になり、どうしたらいいのか判らずにいました。
 昨年、ロンドン在住の日蓮正宗信徒とSNSを通じて知り合いました。彼は池田の謗法について教えてくれて、さらに、マニラのケソン市にある日蓮正宗のお寺・法開寺に行くよう勧めてくれました。
 早速、法開寺にご連絡し、今年の一月一日に伺いました。私にとってこれが初めての寺院参詣でした。
 それはとても衝撃的なことでした。特に、本堂の御本尊様を拝した時の感覚は、学会の会館でのそれとはまるで違い、厳粛で、御題目を唱えることが幸せに感じたのです。
 御住職・鈴木成晋御尊師からは、学会で配布しているのは『ニセ本尊』で、学会が勝手にコピーした物であると教えていただき、ショックを受けました。そして、改めて日蓮正宗の信仰をすると決意し、新年勤行会で勧誡式を受けました。
 その後、二月の御報恩御講で御本尊様を御下付戴きました。御住職は御講終了後、私の家に来てくださり、入仏式をしてくださいました。

●再入信後の活動について教えてください。
ドロシー
 毎日、朝晩の勤行と唱題、信心修行に励んでいます。しかしながら、私の住まいからお寺へは交通機関を乗り継いで二時間以上かかるため、なかなか参詣できていません。
 四月には私の自宅で、御住職をお招きして座談会を開催できました。この座談会には、学会時代の友達や、近くに住む友人、さらには息子にも参加してもらえました。御住職より、大聖人様の仏教と他の仏教の違い、仏教と他の宗教の違い、創価学会の誤り等を教えていただけました。
 近頃は会合に参加していないといっても未だに学会員である息子が、座談会に参加してくれたことはとても嬉しいことでした。今後、息子とスケジュールを相談し、お寺へ連れていけるように進めていきたいと思います。

●今後の決意をお聞かせください。
ドロシー
 今、私は日蓮正宗の信仰に戻ることができました。これからは広宣流布と世界平和のために多くの方を折伏し、また多くのご信徒が自らも折伏をできるように育成に励みます。
 一番大切なことは信心であると思います。私たちは純粋で正しい信仰心を持つ必要があります。もし、それが純粋で正しいものでないならば、折伏は叶いません。
 また、私たちの信心修行には信念と決意が重要です。私たちは信心を呼び起こし、毒を薬に変えていかなければなりません。その決意をもって、苦を楽に、問題を幸福に、悪業を功徳に、変えていくことができると思うのです。
 さらなる決意として、朝晩の勤行を欠かさず行うのはもちろんのこと、一日一時間の唱題と、すべての会合に参加できるようがんばります。そして、今年中に折伏を成就し、何よりも今一番叶えたい、総本山への登山参詣をしたいと思います。