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唱題で智慧が涌き、異体同心の絆深まる 支部で家庭で身をもって示す |
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台湾・新北市にある法秀院には、現在、六千名以上の信徒が所属している。 今回は、新泰支部の主任という役職を担っている蔡明凱(サイ・メイガイ)さんにお話を伺った。 |
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●入信の動機や、これまでの体験を教えてください。 蔡 私は民国九十八(平成二十一)年十一月二日に御授戒を受けました。紹介者は妻です。 当時は結婚前で「あなたに特別な誕生日を」と言って、私を法秀院に連れていってくれました。これがきっかけで私は入信できました。入信後、先輩方から「夫婦共に真面目に信心に励めば、必ず幸せな家庭を築ける」と、よく聞かされました。折伏は、人生で最高のプレゼントでした。 しかし、入信後の数年間は、まじめな信心とは言えず、妻から、お寺の法要補佐任務を手伝うようにと頼まれても、気が進みませんでした。妻はいつも「まじめにお手伝いをさせていただく中で、必ず御本尊様が最高の御計らいをしてくれるはずだから」と教えてくれました。法要のお手伝いの回を重ねるうちに有り難いことだと気がつき、率先して様々なお手伝いができるようになりました。 民国百八年、法秀院前御主管の長谷玄雄御尊師と前主任の劉真文(リユウ・シンブン)さんの推薦で、新泰支部の主任になりました。それからは支部の折伏目標達成のため、妻と毎日一時間以上の御題目を唱えるようになりました。 そのような中、小雨降るある夜、信徒宅に書類を届けにバイクで出かけました。無事に書類を届けて帰宅の途中、車を避けようとして事故を起こしてしまったのです。 私は右肩の骨が突き出ていたため、医師からすぐにでも手術が必要だと言われました。一度帰宅して、自宅で御本尊様に御報告申し上げ、妻と共に、これからも精いっぱい役職のお手伝いができる身に快復できるよう御祈念しました。 そして手術当日、私はお寺の朝の勤行に参詣し、御祈念を願い出てから入院しました。 手術台に横たわった私は心の中で御題目を唱え、手術室の外では妻が御題目を唱えていました。手術中の意識のない中、誰かが大きな声で「南無妙法蓮華経」と唱えてくださっているような感覚がありました。御本尊様が私を御守りくださったのだと確信しています。その後、順調に快復しました。 ●主任として心がけていること、特に異体同心を図るための取り組みについて教えてください。 蔡 最初は、何をすればよいのか判らなかった私に、妻は「御題目を唱えなさい!」と言いました。唱題すると本当に不思議ですが、御本尊様から智慧を戴き、様々な場面で最良の方法が見つかります。支部内の皆さんと異体同心して前進していくためには、緊張感を保ち唱題を実践することが大事だと思います。 法華講は、会社等とは違いますが、組織的に発展する必要はあると思います。法華講組織において大事なのは、倦まず弛まず仏道修行に精進して功徳を積ませていただき、支部内の人にも功徳を積んでいただくことです。命令形式で管理したり推進することはできませんから、折伏や育成、唱題、寺院参詣を勧めるには、「身をもって示す」ことが重要で、自身が率先して行動しなければなりません。 主任に就いた年は、折伏目標の達成だけを考え、十月の御会式前の達成をめざしました。 日蓮大聖人様は『持妙法華問答抄』に、 「心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ、他をも勧めんのみこそ、今生人界の思出なるべき」(御書 三○○n) と仰せです。この御教示のまま、活動において唱題行の時間を増やすように留意しました。また、自宅での唱題会に講員さんをお誘いして、毎月四回ほど行いました。 総本山での海外信徒夏期研修会に参加した帰国直後の九月一日、お寺での第一日曜日の行事の折、支部内の方々が三人の方を折伏成就され、その年の折伏誓願目標を達成できました。これは皆さんが、御主管の御指導のもと、折伏達成に向けて継続的に努力した成果です。御題目の功徳の偉大さに感動しました。 折伏目標達成の当日、長谷御主管から「目標達成をもって広布の歩みの速度を遅らせることのないように、年末まで努力し続け、来年に向けての展望を持って取り組んでください。一度歩みを遅らせてしまうと、元通りの活動力を取り戻すのが難しくなります。また折伏だけでなく、支部組織をしっかりと運営することも大事です。皆さんが努力すれば、周りの人たちもついてくるはずです」と、御指導をいただきました。 主任の一念心が支部全体の運営に影響を及ぼすこと、唱題行によって支部の皆さんの異体同心の絆が固まることを学びました。支部の一人ひとりが、広宣流布のお役に立てるようになることを御本尊様に御祈念しています。これからも、様々なことに率先して取り組み、真心を持って支部の皆さんに接し、役員の方々と手を取り合って、広宣流布のために精進します。 ●蔡さんは、四人のお子さんの親として、法統相続にどのように取り組まれていますか? 蔡 週末は、なるべくお寺の勤行や法要に参加するように子供たちを促しています。 次女は以前、人見知りをする傾向があり、ひどい時は、知らない人を見ると、すぐに泣いていました。妻は一生懸命に励ましながらお寺に連れていき、少年部の活動に参加させて徐々に恐怖心を克服させました。今では一人で行動できるようになりました。 子供たちが言葉を覚えた頃には、朝夕の勤行を教えました。そうしているうちに子供たちは、お寺での朝夕の勤行で、大きな声で読経できるようになりました。徐々に法秀院の一員である自覚を持ち、寺院活動に積極的に協力するようにもなってきました。 妻には、別に二人の息子がいます。以前は、その子たちと私には何の関係もないと思っていましたが、信心に励むようになってからは、御本尊様を信じる子供たちは、自分の子供だと感じるようになり、慈悲と忍耐の心を持って接するべきだと考えるようになりました。そこで、お寺で太鼓の叩き方を学ばせていただくことや、法要のお手伝いをすることなどで信心の育成をしています。 私と妻が、子供たちに信心の大事さを教える方途は、身をもって示す″ことです。読書会、唱題会、お寺を挙げての家庭訪問などに一緒に参加させたり、様々なお手伝いをさせて、信心活動の環境に触れさせています。子供たちは、両親の姿を見て成長します。親の信心姿勢は子供の信心姿勢に影響します。子供たちが、御本尊様の御加護のもとさらに成長し、立派な信心を貫けることが、私たちが望む法統相続です。 ●最後に今後の決意をお願いいたします。 蔡 長谷前御主管は、「歩みを遅らせると、より多くの努力が必要になる」と御指導くださいました。新型コロナウイルスの大流行により、支部の中には、折伏や育成の活動に大きな影響を受けてしまった人がいます。現在、コロナ禍の落ち着きに伴い、様々な政府の防疫政策も解除され、元の生活に戻ってきています。現御主管・浜崎良覚御尊師の御指導のもと、信心の歩みがとどこおっている人を激励して活動を活性化し、組織運営を強化していくことが大事だと思っています。 今後も唱題を根本に、様々な困難を乗り越え折伏誓願目標達成に向け精進することをお誓い申し上げます。 |
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