令和4年11月16日付

誓願達成の要因は信頼に足る行動

課題を共有し万全の支援を

 正行院のある桃園市は、台湾北西部にあり、台湾の中心都市・台北市より車で一時間の通勤距離である。空の玄関口としての桃園国際空港を有し、都市部を結ぶMRT(地下鉄)の整備網工事も着々と行われている。
 正行院には四支部が所属しており、そのうち南桃二支部には九百名を超える講員が在籍している。
 今回は、これまで十四年にわたって自支部の折伏誓願目標を毎年達成し、今年も四月十六日に早々と目標を達成した主任の薄慧雲(ボー・ホェィユィウン)さんに話を伺った。
  
●入信の経緯についてお話ください。

 私は、二〇〇三(平成十五)年六月十五日に家内の折伏を受け、本興院で御授戒を受けました。入信のきっかけは、家内が御本尊の御安置を相談してきたことです。仏様をお迎えするのに、一家の主人として入信をしてお迎えするのが当然であろうと思ったからでした。きっかけとしてはあっさりしていると思われるかも知れませんが、私自身の心の中では、しっかりと御本尊様との縁と恩、そして家内への愛を考えて決めたことです。

●南桃二支部の主任は、いつからされていますか?
薄 
 民国九十七(平成二十)年五月二十五日に桃園布教所は開所されました。二千五百名の二支部体制でした。その後、御命題達成に向け、きめ細かな指導体制へと移行するために四支部へと変更されました。二支部の一つであった南桃支部が二つに分割されたその時に、私が南桃二支部の主任に任命されました。以来、十四年にわたって主任を務めさせていただいています。
 現在、私の受け持つ南桃二支部は五地区・二十六組に分かれ、毎月全地区で、折伏と育成の勉強会・唱題会を各四回ずつ行っています。寺院での役員会を通じて、講員の育成と全地区・全組の折伏誓願目標達成をめざしています。
 家庭訪問も毎月二回以上行い、全講員の一家和楽をめざしています。
 毎月の役員会や座談会では、現在の下種・折伏状況を役員が把握して、折伏支援体制を構築し、いつでも応援できるように準備しています。折伏が低迷している地区・組の役員には毎週連絡して、折伏状況を聞き問題点や改良点について相談して、早期の達成をめざしています。

●コロナ禍における折伏活動についてはどうでしたか?

 現在、台湾においても新型コロナウイルス感染症の蔓延は止まらず、毎日二万五千人から四万五千人の
新規感染者があり、公共交通機関の使用を控える人も少なくありません。このため、広範囲の折伏活動を控える人が以前より増えたように思われます。
 しかし、ピンチはチャンスです。家にいる人が多いのだから、自宅に伺えば必ず家族もいて折伏の話ができることを多くの講員が学び、訪問折伏が大きな成果を挙げています。今年も四月十六日に支部の折伏誓願目標を達成し、現在は目標を十五・五パーセント上回る達成率です。
 達成の要因は、各役員の使命の自覚と行動にあります。各役員が、所属している講員さんから信頼されるように、自身の信念や行動が手本となるような振る舞いをしているからだと思います。信頼されるからこそ、相談され、応援され、その結果として誓願達成に繋がっていると思います。役員全員が折伏に関わる問題を共有し、座談会・唱題会・役員会を通じて解決を図り、万全な折伏支援体制が構築できれば、折伏誓願目標の早期達成は必ずできると信じています。
 そのために、「折伏加油!(折伏がんばろう)」を合い言葉に、邁進しています。
 寺院行事や支部活動にもコロナの状況は移動手段に影響を及ぼしていますが、訪問折伏を軸に弛まず精進しています。

●これからの支部発展について、お話し下さい。

 民国百十(令和三)年、宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年・法華講員八十万人体勢構築の御命題に対し、台湾法華講は目標を達成できました。
 現在、感染症の蔓延により折伏が停滞している地区・組もありますが、広宣流布に停滞や遅延があってはならないと、各役員を叱咤激励しています。所嘱している行員数は九百名を越え、近い将来、二つの支部へと分割されると思います。その時のためにも、役員となれる人材の育成と支部の体制強化に努めて、円滑に分割できるように準備したいと思います。

●正行院は九月に御主管が替わられました。新たな御主管のもとでの抱負や決意をお聞かせください。

 去る九月三日に前御主管が日本に帰国され、正行院第二代主管として佐藤良善御尊師が着任されました。
 桃園本部は、新御主管の御指導のもとに体制を一新しました。ますます御法主日如上人猊下の御指南を根本として、桃園市の地域広布と発展に邁進すべく勇猛精進をお誓いします。 
 新型コロナウイルスの全世界蔓延により、総本山大石寺への登山が中止となったことで、所属講員の総本山を渇仰する思いは募っています。今すぐにでも登山したい気持ちを抑えることは、たいへん辛いです。しかし、
「法華経を信ずる人は冬のごとし、冬は必ず春となる」(御書八三二n)
との御金言の如く、以前と同様に登山参詣し御開扉をいただける日が来ると思います。その時に、本門戒壇の大御本尊様に胸を張ってコロナ禍に負けず成果を挙げたことをご報告申し上げられるように、精進したいと思います。