令和3年9月16日付

危機を好機に次ぎの一歩へ見直しの時!

「大願とは法華弘通」と邁進

 台湾南部の法宣院は、台南市・高雄市・屏東県を管轄する。
 今回紹介する周純玲(ツォ・ツゥンリン)さんは、法宣院所属の一本部八支部のうち北高支部の主任(責任者)を務める。台湾新幹線の左営駅があり近年発展著しい高雄の、中心地域にあり信徒数千人を越える支部で折伏・育成の先頭を走り続ける。
  
●入信のきっかけと経緯を教えてください。

 創価学会を脱会して法華講員となりました。きっかけは長女の病気です。膠原病の疑いがあると診断され、あちらこちらの病院に通い、頻繁に学校を休んでいました。長女の体調が悪くなって緊急外来へ駆け込んだとき、待合室で待つ間、ふと法宣院のことを思い出しました。以前、日蓮正宗の信心をされている方から「拝む対象には本物と偽物があるんだよ、本物の御本尊こそ功徳と歓喜が涌いてくるのですよ」と、法宣院のことを教えられました。そこで、法宣院に行く決意を固め
ました。 参詣して勤行・唱題に参加させていただいた際に御本尊様の「妙」の文字が躍動して見え、力強い太鼓の音と堂々とした唱題の声が心に響き、大きな活力と希望が涌いてきました。それまで六年続けてきた創価学会では味わうことのなかった体験でした。以降、長女を連れてたびたび参詣し、毎回二時間ほど懸命に唱超して御祈念しました。
 折伏してくれた人は、早く御授戒を受けるよう勧めてくれました。その方自身はガンを患って痛みがあるにもかかわらず、戴いた使命を果たそうと不自惜身命の精神で懸命に激励し続けてくださいました。その姿に心打たれ、二〇〇四(平成十六)年四月に長女と御授戒を受け、同年に主人と長男も入信できました。
 その後、別のご信徒から免疫学で権威のある医師を紹介され、長女の症状は安定し、今では正常と診断されるまでになりました。初信の功徳に深く感謝し、参詣を重ね、信心の基礎を学びました。

●千名が所属する支部の主任を、どのような考えで果たされていますか。

 入信後の二年間、勤行・唱題を中心に励む中、お寺で唱題していた際に「役員を担当してみませんか」と声をかけられ引き受けました。組長を皮切りに、二〇〇九年に副地区長を受けました。そして私のいる地区で問題が起き崩壊の危機にあった最中に、地区長の任を受けました。深刻な人材不足に途方に暮れながらも、総本山第六十七世日顕上人の「一切を開く鍵は唱題行にある」との御指南を胸に、真剣に唱題と家庭訪問を続けました。御題目の力はすばらしく、壁にぶつかるたびに、正しい道へ導いてくれます。
 二〇一五年に、本部の再編成に伴い支部の主任になりました。不安とプレッシャーを感じましたが、覚悟して奮起し、務めてきました。もとの二つの地区約六百人を四地区へ分け、現在は五地区となり、所属信徒は千人を超えました。
 心がけていることは、全体の地区・役員同士で互いの得手・不得手を補い合い、連合体のような形で協力し合うこと。そのために定期的に交流し、相互協力の促進を図ります。役員会等への積極的な参加を呼びかけ、唱題会を各地区・組単位で月一回実施し、家庭訪問で人材発掘、少なくとも年一回の団体登山で新入信者を育成する、等の計画を立てています。

●今後の決意を聞かせてください。

 北高支部の年間折伏目標は毎年達成し、去年の達成率は百四十パーセントでした。今年は感染症の影響で苦戦を強いられ通常の活動もままなりませんが、この危機を契機に各自が自己を充実し、支部の弱点を検討し、折伏と育成のために奮闘していく決意です。
 そのために現状を「質」と「量」の両面から推進します。「質」の向上は、折伏の助けとなる教学力を強化すること、よき聞き手となりコミュニケーションを深めることで、地域の絆に血を通わせていきます。
 「量」は、以前佐藤良善御主管からいただいた「御本尊安置は、次の折伏へ繋げるために、大聖人様の正しい仏法を広げる大事な法戦の拠点を築くことになります」との御指導を受け、御本尊様の御安置を推進して無量の功徳に浴した活動者と拠点を増加していくこと。支部の組織をより小単位に分け、増やしていくこと。渇仰恋慕の心で寺院参詣を増やすこと、です。
 一人ひとりの性格は異なりますが、それぞれが絶対に欠けてはならない存在。広布の一翼を担う喜びを持てるよう、使命を自覚し、
「大願とは法華弘通なり」(御書一七四九n)
の精神で弛まず邁進していきます。