令和2年2月16日付

家庭訪問・座談会・各部の活動が柱

目標以上の折伏をと士気高く

 フィリピンは、最も面積の広いルソン島をはじめ大小合わせて七千以上の島からなり、人口一億人を超える。その中で日蓮正宗信徒は、首都マニラのあるルソン島の法開寺を中心に活動している。
 今回紹介するのは、ネグロス島、ボホール島、パナイ島といったビサヤ地域の中心者で、セブ島に住むスーザン・ヘロンガイさんである。
●初めに入信の経緯を簡単にお話ください。
スーザン
 私は一九八一(昭和五十六)年に初めて日蓮正宗に巡り合いました。当時、主人の弟のサムエルが唱えていた御題目に興味を持ち、どのような宗教かと尋ねたのがきっかけです。彼は大学時代にカトリックの神父になるための勉強をしていましたので、日蓮正宗に入信したと聞き、非常に驚きました。私と主人はその場で折伏され、同年十二月十日に御授戒を受けました。

●ビサヤ地区全体を管轄されているとのことですが、地区内の折伏活動について教えてください。
スーザン
 フィリピンは七千以上もの群島国家で、ルソン・ビサヤ・ミンダナオの三つの地域に大別されます。中でもビサヤは最も島の数が多い地区です。
 ほぼ毎月、私たちは御住職・夏井成弘御尊師と共に地区内の島々を訪れ、出張折伏座談会を開催しています。地区担当者である私、息子のローレンス、もう一人の付添信徒の三人は、御住職の出張日程の三、四日前から現地に行き、会場の準備、現地の折伏の応援や地区の信徒に対して座談会への参加啓蒙を行います。
 活動の拠点はセブ島を含め、ビサヤ内の数カ所にあり、大人はもちろん、子供の勤行習得といった、育成にも力を入れています。子供たちが成長することで、未入信の親族への折伏にも繋がっています。
●育成はどのようにされていますか?
スーザン
 主に、
1、定期的な家庭訪問。
2、毎週日曜日に行う拠点での座談会。
3、部別の活動。
の三点で、非活動者への家庭訪問を行うに当たっては、活動者は事前に二時間の唱題を行い、その日の家庭訪問の成功を御祈念します。訪問先では功徳の体験を話して激励し、拠点での活動への参加を促します。
 何度も足を運んだ結果、活動に参加し始めた人や、子供会の会場にと自宅を提供してくださる方も出てきました。
 日曜日の座談会では御法
主日如上人猊下の御指南の拝読や教材を使用しての勉強会、折伏作戦会議、勤行などを行っています。
 部別の活動ですが、セブ島の拠点では毎週土曜日に少年部会を行います。四歳から十二歳の子供が集まり、青年部が唱題と勤行習得を担当し、少年部による体験発表、また判りやすい仏教の話を行っています。私たちの国に大聖人様の仏法を弘めるためには、子供の時に仏教のすばらしさと自律心を植えつけ、将来、彼らが日蓮大聖人様の教えに即した生活を送れるよう育成に励んでいます。

●最後に、明年の宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年の誓願目標達成に向けての決意をお願いします。
スーザン
 はい。
1、ビサヤ地区・ミンダナオ地区の信徒の各人が、少なくとも今年中に一人が二人の折伏を。
2、毎日二、三時間の唱題。
3、御供養の精神を養う。
4、塔婆を建立し追善供養。
5、朝夕の勤行を欠かさず実践。
6、法開寺の御会式や毎年の記念法要への参加。
 私たちビサヤ地区は、御住職に御指導いただいた信心の基本理念をもとに、以上の方針を打ち立てました。ほとんどの信徒が経済的に恵まれない状況にあり、御会式等の参加が難しいと感じることも少なくありません。飛行機を利用すれば一時間十分で法開寺最寄りの空港へ到着しますが、多くの信徒は安価なフェリーを利用せざるを得ず、二十五時間かけて参詣します。時間はかかりますが、それに勝る信心と求道心で、喜びの寺院参詣を果たしています。
 本年の誓願目標は過去最高です。しかし今、法開寺は国内各地の活動拠点で「目標以上の折伏を達成するぞ」との士気が高まってきています。御法主上人猊下の御指南を根本に、御住職の御指導を仰ぎ、僧俗異体同心して必ず本年の折伏誓願目標を達成することをお誓い申し上げます。