令和元年5月16日付

御自身の体験話し折伏

信行怠らず人格向上も

 正法寺は、ブラジル最大の都市サンパウロにある。日本の約二十二倍もの広さを持つブラジルで、遠隔地からの参詣はけっして簡単ではないが、御会式などの重要行事には、前もって計画を立てて大勢の方が参詣する。さらに近年は、渇仰恋慕の思いから種々の困難を乗り越えて総本山へ登山する方も増えている。
 今回は、正法寺支部副講頭のワギネル・アチザーノさんにお話を伺った。
●初めに自己紹介と入信の経緯をお願いします。
ワギネル
 私は一九七一(昭和四十六)年十一月二十四日に発心し、翌年の二月二十一日に御授戒を受けました。
 一九六八年、当時病気を患っていた母は、親戚の折伏を受けて素直に入信し、御本尊様を御下付戴きました。しかし私はカトリックの信仰をしていたので仏教に興味はなく、折伏を受けても話を聞きませんでした。そのような中、十九歳の時に命に危険が及ぶほどの大きな病気にかかり、そこで初めて御題目を唱えました。すると不思議な現証が現われ、すぐに快復しました。そこで御本尊様への確信を持ち、御授戒を受けさせていただきました。この体験を私を折伏してくださった方に話すと、「君は大きな使命があるからそのような現証が現われたんだ」と言われました。当時の私にはどのような使命があるかは判りませんでしたが、その後、創価学会の大謗法を目の当たりにしたときに、御法主上人猊下の御指南をもとに正法をお護りしていくという自身の使命を自覚しました。
 また、長女がまだ幼かった頃、車の運転中に事故に巻き込まれ、気がつくと周りの人が私と長女を車から救い出そうとしてくれていたことがありました。不思議なことに大きな怪我もなく、諸天善神の御加護を感じました。
 さらに五年前にガンの手術を受けたとき、手術室に入った際に何か不思議な力を感じました。そこにいたのは医師や助手の方だけでしたが、まるでそれ以外の方が、そこにいて私を見守ってくれているように感じたのです。手術は成功し、執刀した医師は当時六十歳の私に、「手術は大成功しました。あなたの体はまるで十八歳のように若々しく感じました」と驚きを隠さず話してくれました。諸天善神の御加護であると思いました。これらの体験を通して、日蓮正宗の信仰をしていれば必ず諸天善神の用きが現われる、という確信を持つことができました。
●ワギネルさんは、家族全員が日蓮正宗の信仰をしていますが、どのように法統相続に取り組んでいますか?
ワギネル
 家族に対してはまず、当時交際していた現在の妻を折伏しました。彼女は私の病気が死の危険があることを知っていましたので、快復した姿を見て御本尊様の功徳の偉大さを感じ、素直に御授戒を受けました。さらに祖父母や親戚も折伏し、三人の子供と二人の孫も御授戒を受けています。
 子供と孫に対しては、「何か問題があったら御本尊様の前に座り唱題しなさい」と言い続けています。孫は、まだお経を読めない小さな頃から御題目を欠かしたことはありません。学校で問題があった際にも唱題を行い、現証が現われ、それによってさらなる確信へと獣がっています。

●折伏はどのように進めていますか?
ワギネル
 折伏は簡単ではありません。しかし諦めず粘り強く話しています。特に私自身の体験談を話し、一人でも多くの人に、御授戒を受けて正法を信仰していただけるよう努力しています。
 また、地区座談会の会場である我が家に、新来者を一人でも多くお迎えして、折伏活動を行っています。

●今後の決意をお話ください。
ワギネル
 とにかく毎年の折伏誓願目標を達成することを第一に考えています。そしてブラジル法華講の発展と、自分自身や家族がさらに強く揺るぎない信仰を持ち続けることです。私は日蓮正宗の信仰によって人格を向上することができました。そして、人格を磨き続けるためには、毎日の信心修行を怠ることなく行う必要があります。
 また、何か問題が起きたとき、私たちには御本尊様がありますが、日蓮正宗の信仰をしていない人たちは自分を真の幸福へと導いてくれる拠り所がありません。そのような人たちを救っていくためにも一人でも多くの人に私の体験をお話して、信仰を決心していただく、ということが私の目標です。
 そのために、御法主日如上人猊下の御指南を心肝に染め、御住職・関良務御尊師の御指導のもと、日々の信行に邁進します。