平成29年9月16日付

「一回でも多く!」国境を越えお寺へ心
仏法セミナーを柱に折伏
 西アフリカに位置するトーゴ共和国は、南北に細長い国で、西側は法華寺のあるガーナと接している。
 寺院がなく、常駐の御僧侶もいないトーゴの信徒は、全員ガーナの法華寺に所属して信心に励んでいる。今回はトーゴ広布のために日々努力を重ねるトーゴのリーダー、コフイ・工テポさんに話を伺った。
●入信のきっかけを教えてください。
コフイ
一九九一(平成三)年の八月に、友人から日蓮正宗の話を聞いたことです。その後間もなく私と弟は、座談会や勉強会、お経の読み方の練習会などに参加するようになり、一カ月後には一人で勤行ができるようになりました。一九九四年七月一日、ガーナの首都アクラで出張御授戒に見えた海外部の御僧侶から御授戒を受け、同じ日に御本尊様を御下付戴きました。
 妻とは二〇〇二(平成十四)年に出会いました。彼女は他の信仰をしており、折伏してもけっして受け入れず、むしろ私に改宗するよう強く迫ってきました。私も頑固な性格なので、絶対に彼女を折伏すると決意し、何度も話しました。二〇〇五年、第一子が生まれる前に私と御題目を唱え始め、その後入信した妻は、現在は婦人部の中でも最も活動的な信徒の一人です。私たちには子供が三人いますが、全員御授戒を受けて共に信心しています。
●トーゴにおける特徴的な活動があれば、教えてください。
コフィ
 力を入れている活動としてお経の読み方の練習があります。毎週月曜日に各地域で行い、初めに夕方六時から一時間の唱題行を行い、その後、夕の勤行をしてからさらに、お経の読み方の練習を三十分行います。トーゴの公用語はフランス語ですが、識字率がそれほど高くありません。フランス語が読める信徒はフランス語のお経本を使いますが、現地語しか話せない信徒は、耳で聞いて覚えます。
 ガーナ法華寺御住職・今福信度御尊師より、勤行は一字一句正しく発音するよう指導されています。時間はかかりますが、青年部を中心に練習しています。

●折伏は仏法セミナーを中心に活動されているそうですね。
コフイ
 そうです、折伏活動の柱は仏法セミナーです。御住職の出張御授戒の機会に、多くの人が御授戒を受けられるよう、ふだんから仏法セミナーに新来者を招いています。みんなには二人以上の新来者を連れて参加しようと激励しています。セミナーの内容は読経・唱題、御住職の御法話の代読、質疑応答、コーラスです。ガーナ法華寺の幹事にもできるだけ参加してもらい、セミナー全体のサポートをしてもらいます。新来者の中にはその場で入信を決意する方もいます。そうでない方も継続して折伏を行い、出張御授戒の時に御住職から直接お話を聞いて入信する方もいます。
 また、新来者が一回限りの縁にならないように、必ず連絡先を聞き縁が途切れないように心がけます。
 トーゴには常駐の御僧侶がいらっしゃいませんので、御住職が来られる時にどれだけ折伏を成就できるかが折伏誓願達成の鍵になります。去年は仏法セミナー後の出張御授戒で二百名近い方々が御授戒を受け、大きな成果をあげることができました。
 今年の五月、御住職とボアマ講頭がトーゴに来てくださり、チェビエ、アタパメ、アファニャン、ロメの四カ所で出張御授戒をしていただき、百人を超える方々が御授戒を受けることができました。



●国境を越えての寺院参詣はどのように推進されていますか。
コフイ
 今年の海外信徒年間実践テーマの一つに、「御講参詣で人材育成」とありますように、御報恩御
講には法華寺に参詣するよう激励し、去年より着実に参詣人数は増えてきています。トーゴから法華寺まで、車で約五時間です。前日の午後三時にトーゴを出発して、ガーナとの国境を徒歩で越えます。国境を越えガーナでトロトロ(乗り合いバス)や、人数が多い時は大型バスを借ります。
トーゴからバスで行くと国境を越えるのに手間と時間がかかるので、事前にガーナでバスを手配します。夜八時に法華寺に到着したら勤行を本堂で行い、その日は法華寺に宿泊します。次の日は朝の勤行に参加し、お寺の清掃の後、御講に参加、そして夕の勤行を終えてトーゴに戻ります。
 皆、法華寺に一回でも多く参詣しようと考えていますが、経済的な理由で簡単には叶いません。また、出入国や検問、渋滞などで時間がかかり、寺院参詣を躊躇する信徒もいます。しかし、私は己心の魔に打ち克つ強盛な信心をしていこうと激励しています。今年の元旦には四百人、二月の法華寺創立記念法要には百人が参詣しました。

●新入信者の育成について教えてください。
コフイ
 御授戒を受けたら、必ずブロックに属します。ブロック長とブロックの信徒が新入信者の面倒を見ます。具体的には勤行を教え、一緒に折伏を行い、御本尊様を御安置できる環境を整えたり、各会合への参加を促します。企画会でブロック長による活動報告を聞き、育成がうまくいっているか確認できます。

●最後に今後の抱負を聞かせてください。
コフィ
 ほとんどの信徒は一年間に御住職と数回しか会えません。ですから、一日も早い寺院の建立が私たちの願いです。そのためには、御法主日如上人猊下の御指南を根本に、異体同心して唱題に励み、折伏・育成を実践し、毎年の折伏誓願目標を達成することが重要であると思います。
 私はリーダーとして、皆のお手本になるように、勤行を欠かさず、誰よりも多く唱題し、ロメにいる時は常に会館の活動に参加します。また一家の主としては、二〇二一(平成三十三)年に家族揃って登山することを堅く決意します。