平成28年11月16日付

青年は未来の礎
折伏に繋がる学びと実践に工夫
 サンスクリット語で獅子の都″を意味するシンガポール共和国は、赤道の少し北にあり、ジョホール海峡とシンガポール海峡に隔てられた熱帯の島国。中国系、インド系及びマレー系の三民族が暮らす多民族多文化の国である。今年は、独立国家として五十一周年を迎えた。開妙院はシンガポールの唯一の日蓮正宗寺院で、御主管・野村正通御尊師の御指導のもと、寺院建立八周年の本年は、御会式の月である十月に折伏誓願を貫徹した。
 今回は、開妙院支部で青年部長を務めているネオ・イーシャンさんに話を伺った。日本に留学して筑波大学大学院システム情報工学研究l科を卒業しているネオさんは、北京語・英語・日本語の三力国語に堪能で、留学中は海外部の英語御書翻訳委員会や中国語御書翻訳委員会海外部サポートスタッフなどでも活躍した、有能で温厚な広布の人材である。
●開妙院の青年部の活動は活発だと聞いていますが、青年部長さんは月に何回くらい寺院に参詣されますか。
ネオ
 週四回以上参詣させていただいています。職場がお寺の近くにあるということもあり、毎日のように寺院に参詣できる恵まれた環境にいます。

●開妙院青年部の毎月の青年部座談会の内容を教えてください。
ネオ
 座談会には基礎教学と実際の体験談の両方を取り入れています。本年六月までの毎月の活動は、六月開催の青年部登山をめざし、御主管の御指導のもと、日蓮大聖人様の御一生を通して大聖人様の折伏の精神、御在世当時の信徒の確信と外護の精神を学んできました。さらに、これらを学ぶだけでなく、自分たちの折伏の実践に繋げていきたいと進めてきました。また、登山した後は登山や折伏の体験発表、登山の時に折伏を御祈念した人を実際にお寺にお連れし折伏を進めていくなど、具体的な折伏活動に繋げます。

●開妙院では十月十五日に折伏目標を完遂されていますね。青年部としてはどのように折伏に取り組んできましたか。
ネオ
 開妙院では、毎週月曜日から木曜日の午後二時から四時まで、折伏の唱題会が行われています。青年部員の多くはそれに参加できないので、毎週月曜日の夜七時から八時半まで行われている唱題会に合わせて、折伏誓願目標を達成できるように、青年部の唱題会を執り行っています。今年の初めから、登山した青年部員全員が、祈伏する方の名前を提出して折伏名簿を作り、御主管と共に御本尊様に御祈念してきました。さらに、折伏を身近に自然にできるようにと、青年部活動の内容を工夫しました。

●本年六月に開妙院青年部の登山が行われました。概要と感想をお聞かせください。
ネオ
 百二十名の青年部員がご登山できました。日蓮大聖人様の足跡をたどることが大きなテーマで、竜の口など法難の地を訪ねました。総本山の近くでは妙蓮寺と下之坊へも参詣させていただきました。また典礼院へ行書、全員で墓参を行いました。これはたいへん貴重な体験で、一同、日蓮正宗の正しい追善供養について知るよい機会となりました。
 この青年部登山は、開催の一年前から計画を始めました。皆で一つの目標に向かう中で各自の特長や特技を生かし、また唱題を重ねたことで、成功させることができました。そして、総本山では本門戒壇の大御本尊様にお目通りをさせていただき、座談会で学んできた大聖人様ゆかりの地を実際に訪ねることにより、実感として大聖人様御在世の当時に思いを馳せ、生きている教えを体感しました。これらの貴重な経験は、今後の私たちの信心の礎となると思います。



●本年十二月に開紗院青年部の研修会が二日間にわたって行われるそうですが目的や内容等を教えてください。
ネオ
 研修会の目的は以下の三点です。
一、青年部員同士の異体同心を推進する環境作り
二、開妙院の未来に貢献できる人材となるために業際に行動すること三、折伏実践の妨げとなる壁を破り、青年たちに折伏の喜び、楽しさを気づかせること
 目的達成のため、具体的には、一日目はチームビルディング(組織強化)のためのボンディング(結束)をめざして寸劇、教学の勉強などを予定しています。二日目には、一緒に家庭訪問を行ったり折伏するなど、実践です。
 御本尊様・大聖人様への御奉公の精神、信心即生活、折伏の実践を自分のこととして捉え、実践できるよう、青年部の皆さんと一緒に企画を進めている最中です。

●青年部の使命とは何だと思いますか。
ネオ
 法統相続、令法久住のために、信心即生活で楽しく明るく、皆でサポートし合うような寺院を築いていくことに力を尽くすこと。それぞれの長所を伸ばし短所を補い合って、これからの法華講の土台を作ることだと思います。また、歓喜を持って気負うことなく折伏ができる、シンガポールの名前の如く師子奮迅、シンガポール広布を先頭に立って引っ張っていく人材に成長していくことで、我々青年部の使命が果たせると確信しています。
 青年部の一人ひとりが平成三十三年・宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年の大佳節に、法華講員八十万人の一人として、これからの平和な国際社会を築いていくのは自分たちの使命であると強く自覚し、前進することを決意しています。