平成27年10月16日付

疫病を未然に防ぐほどの折伏を誓う
困難は正法に導く機会

 昨年、西アフリカのギニア、シエラレオネ、リベリアを中心にエボラ出血熱が発生した。三カ国におけるエボラ出血熱感染者数は二万五千人を超え、そのうち約一万人が死亡した。ガーナでのエボラ出血熱感染者は確認されていないが、政府により様々な制限がなされ、信心活動にも大きな影響が出た。
 今回は法華寺の幹事で法華寺地区の地区長を務める、クワメ・ガズー・アぺ二ャジ氏に当時のことを振り返りながら話を伺った。
●昨年はどのような年でしたか?
ガズー
法華寺で信心する西アフリカの信徒にとっては、挑戦の年でした。今回のエボラ出血熱が最初に報告されたのが去年の三月で、それが一九七六(昭和五十一)年にエボラ出血熱が発見されて以来、最も大きな被害を出す状況に変化しました。感染者が出た国は、リベリア、シエラレオネ、ギニア、マリとナイジェリア、セネガルです。これらの国々は皆、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)に属しており、エボラ出血熱の悪影響は他の西アフリカ諸国まで及びました。世界保健機関WH0)は「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言して、西アフリカの国々では、国内での集会や他国との行き来が制限されました。ガーナでも、エボラ出血熱侵入を未然に防ぐため、国際会議や大勢の人が参加する集会が禁止されました。


●信心活動にも支障が出たんですね?
ガズー
去年の七月から年末まで法華寺のあらゆる活動ができなくなりました。国内の地区別の活動も制限されましたし、トーゴ、ペナン、ナイジェリア、コートジボワールの信徒も参詣できませんでした。また御住職も、これらの国々への出張御授戒等に行けなくなりました。法華寺の歴史の中で初めて、ガーナ以外の国の信徒が御会式法要に参加できませんでした。八月開催予定であった青年部総会も中止になりました。八月の夏期研修会登山に申し込んだ二人の信徒も登山できませんでした。特にガーナ以外の国の信徒は辛かったと思います。
 御住職は御本尊の御加護を戴けるよう、法華寺信徒のいる国にエボラ出血熱が広まらないように、しっかり唱題していこうと激励されました。唱題会はそれぞれの国で計画的に行われました。
 私たちはこの伝染病の根本原因が間違った宗教がアフリカに満ちている故であることをはっきりと理解しました。私たちはこの苦しい経験を他の信仰をする人々の心を変える機会と捉えるよう指導され、依正不二の原理を通して、この状況を変えるには折伏する以外に方法はないと皆に説明しました。また不測の事態に備え、ボランティアで寺院の夜の警備を行いました。
 御本尊を受持している信徒のいる西アフリカの国で、ナイジェリア以外はエボラ出血熱が発症していません。ナイジェリアの場合も最初に感染者が報告されたのが七月で、すぐに対策が取られ、十月には収まりました。信徒も感染していません。法華寺信徒皆が御本尊の御加護を感じています。



●四月の第二祖日興上人御生誕七百七十年の記念法要に登山できて、おめでとうございます。
ガズー
今回の登山は私たちにとって特別な登山となりました。もしエボラ出血熱が感染拡大していたら、法華寺信徒は一人も登山できない状況でしたから、各国の代表信徒皆で大歓喜の登山となり、本門戒壇の大御本尊と御法主日如上人猊下へ御報恩謝徳申し上げ、アフリカ広布の実現をお誓い申し上げました。

●最後に今後の抱負を聞かせてください。
ガズー
今回の経験を通して、エボラ出血熱をはじめとした伝染病がアフリカで起きることを未然に防ぐため、人々を正法へ導くため、今まで以上に折伏していくことを決意しました。
 アフリカ大陸の広宣流布の道のりは険しいかも知れません。しかし一人ひとりが仏祖三宝尊への御報恩感謝の念を忘れず、御法主上人猊下の御指南に素直に随い、御住職の御指導に従って信心修行に励んでいけば、必ず道は開かれていくと確信します。
 御住職は、「一家和楽の信心」ということを私たちに強く御指導されます。信徒の中にも、キリスト教を信仰する家族に囲まれて、逆境の中で信仰を貫いている方が多くいます。これからは、未入信家族がいる方たちをしっかりサポートし、法華寺信徒全員が一家和楽の信心ができるよう努めてまいります。
 平成三十三年・宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年の佳節に向けて、毎年一人以上の折伏成就を決意します。また家族をはじめ一族で御報恩の登山が叶うよう努力してまいります。