平成27年4月16日付

異体同心で区域誓願200%達成
自信持ち折伏に臨める工夫

  釜山市は大韓民国の東南端に、また海を隔てて日本の対馬島より五十キロメートルほど離れた所に位置する。韓国第二の大都市で、第一の港湾都市でもある。そこに釜山布教所がある。
 今回は、釜山布教所東央区域の婦人部長として、二〇一〇(平成二十二)年から二〇一四年まで毎年当区域の折伏誓願目標二百パーセントを達成してきた前東央区域婦人部長(現釜山布教所副婦人部長)の林淑子(イム・スクジャ)さんにお話を聞いた。
●まず自己紹介をかねて、入信の経緯を教えてください。

 現在は、釜山布教所の副婦人部長を務めさせていただいております。次男が幼少の頃から脳性麻痺を患い、一九八一(昭和五十六)年、治療のために漢方医院に通っていました。そこで同じ病気の娘さんを抱えた人から日蓮正宗の話を聞きましたが、当時は半信半疑で信心する気になりませんでした。その後、病名も判らないまま死の病と闘う従兄が日蓮正宗の仏法に巡り合い、信心の功徳で病気が治ったと母から聞いて、入信しました。

●当初から熱心に信心されたのですか。

 いいえ。一九八三年、夫の会社が手形の問題で行き詰まり、住んでいた家を追い出されました。御本尊様を護持しながら街をさまよったこともあります。また、夫が椎間板ヘルニアを発病して歩行が困難になりました。
 この逆境で、信心ですべてを解決しようと決心して唱題に、また下種・折伏に励みました。その結果、会社の問題も解決し、夫の病気も全快しました。これがきっかけで御本尊様の偉大さを確信して、本格的に信心を始めました。

●あなたが受け持った東央区域で、二〇一〇年から二〇一四年まで毎年、目標の二百パーセント以上の折伏を成就した中での体険を聞かせてください。

 区域婦人部長を引き受けた私は、たいへんな境遇の婦人部員に出会いました。入居後数カ月にもかかわらず、御本尊様を受持し登山もしていた方でした。初めてそのお宅を訪問したとき、生活用品と洗濯物が散在する中で、その婦人はお腹を押さえて「痛い」と言って転がっていました。
私は、御本尊様の御力でこの家庭が変われば、広布に多いに役立つという気がしました。そこで、幹部たちと相談して、定期的に家庭訪問することにしました。婦人はこの時、言葉では表現できないほど大きくて深い問題を抱えていましたので、仏様の仏力と法力を信じて激励を続けました。
 二年が過ぎた頃、徐々に功徳が顕われ始め、その婦人は具合が少しずつよくなり、座談会にも参加し、布教所にも出てくるようになりました。さらに息子さんとその友達を自宅に集め、彼ら五名を折伏しました。退職したご主人も再び元の会社に就職でき、息子さんも職場を探せ、その家庭は一新して、家族皆が蘇生していきました。この姿が、区域の講員の異体同心に大きく貢献しました。蘇生されたこの婦人部員は、今年四月の日興上人御生誕七百七十年奉祝記念法要に参加できるようになりました。
 また、ある日、布教所に行く途中の地下鉄駅で、ある婦人に日蓮正宗の仏法の話をして私の連絡先を書いて渡しました。すると早速、連絡がきました。再び会ってみると、三十余年前に入信したが、ご主人の反対で退転し、生活が元の悪い状態に戻ってしまい、再び信心をしたいと思って日蓮正宗の信者を探していたところだったそうです。すぐに勧誡を受けられましたが、娘さんと最も親しい友達が創価学会員で、その方々がこの婦人を学会の会館に連れていったのを知り、繰り返し創価学会の謗法を説明しました。
 この婦人は二〇一二年に登山し、その後は、確信に満ちた信心をするようになりました。息子さんも御授戒を受けられ、すぐに韓国一の大企業に就職するという功徳を得ました。学会時代にはあれほど信心に反対していたご主人も婦人を助けるようになり、間もなく御授戒を受けると約束してくれています。

●折伏を推進するために心がけていることを教えてください。

 日蓮大聖人が『異体同心事』に、
「異体同心なれば万事を成じ」(御書 三一八九n)
と仰せのように、折伏推進の上で重要なのは異体同心だと思います。まずは布教所で布教所責任者の御指導を受け、リーダーが長の一念を持ちしっかり目標を立てて、講員と共に唱題に励むことです。私たちは、時々一日十時間以上の唱題をしながら異体同心を互いに深めました。その唱題の功徳をもって、異体同心して折伏に打って出ています。
 特に班長、副班長をはじめ講員に、折伏する上での自信をつけてもらうことに努めました。日蓮正宗のリーフレットを持たせ、路上折伏や訪問折伏を通じて、自信と勇気を得させる訓練もしました。実際このような活動で、区域講員の異体同心と折伏に対する自信が生まれ、期待以上の折伏が成就したと思います。

●二〇二一(平成三十三)年に向かう決意を聞かせてください。

 御法主日如上人猊下の御慈悲により、待望久しかった釜山布教所が開設されてから本年で六年目を迎えます。その間、御法主上人猊下の御慈悲にお応え申し上げる道は、折伏誓願目標の達成にあるとの思いで、僧俗一丸となって折伏に励んでまいりました。その結果、二〇一三年十月一日に法華講員五十パーセント増の御命題を達成することができました。さらに、私たちは二〇二一年の法華講員八十万人体勢構築の御命題達成に向けて、御法主上人猊下の御指南を根本に、海外部長の御指導、釜山布教所責任者・虜法泰御尊師の御指導のもと、僧俗和合・異体同心して、より一層折伏に邁進し、必ずや折伏誓願目標を完遂し、もって御法主上人猊下の御恩に報じていくことを固くお誓い申し上げます。