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台湾台北県三重市の法秀院には一本部三支部、二千六百余名が所属している。管轄区域は台湾九カ所の寺院・布教所の中で一番狭く、車を利用すれば一番遠い地域でも四十分程度で参詣できる。本興院で培ってきた力を十分に発揮し、みんなが明るく元気に伸び伸びと活動している。 その中で約千百名の新荘支部は、これまでも毎年のように早期に折伏目標を完遂してきた。今年も七月末に百二十四名の目標を達成し、九月末では百六十名まで伸ばしている。その推進力となっているのが今回紹介する曹素鸞、林淑恵の二人の副主任(支部の副責任者)である。 |
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●お二人は毎日のようにお寺に通って、朝夕の勤行をされていますが、主婦として掃除や洗濯、家族とのコミュニケーションなどはどのようにしているのですか? 曹 家族全員が法華講の役員をさせていただき、寺院を外護することが家族の共通認識になっています。家族全員の目標が一致しているため、コミュニケーションもスムーズに行えます。掃除や洗濯などの家事は時間をやり繰りして行い、講員さんのお世話をさせていただける時間を作っています。 林 三重布教所が開設されたとき、言葉では言い表せないほどの感謝の気持ちでした。その日から私は、この一生は仏恩報謝のため、一所懸命に寺院を外護していこうと誓いました。 家族と相談して生活習慣を調整し、朝食と昼食は各自で食べて、夕食は当日の都合に合わせて作るかどうかを確認します。掃除や洗濯は家族が少ないので簡単にできます。家族全員が広布に向かってがんばれることを感謝しています。 ●お二人の折伏に対する心構えを教えてください。 林 折伏というのは言葉で他人を動かすことではないと、いつもそう思います。それに、何度もそういう経験をしました。 たとえば、御授戒を受けたある婦人が、ご主人を説得して家の中の謗法を払い、御本尊様をお迎えすることにしました。そこで私たちは彼女のために、仏間を整えるお手伝いをしました。私たちが彼女の家に行った最初の日、ご主人は非常に鋭い目つきで私たちを睨みました。何も言ってくれませんでした。何日も通って御宝前を完全に整えた後、彼女の子供が私たちに、「父はこっそり仏間に入って、微笑んでいた」と教えてくれました。入仏式の当日、ご主人は喜び、みんなの祝福を受け、しばらくして御授戒を受けました。 新荘支部では、いつも仏間を非常に大切にします。温かくて荘厳な仏間こそ、人が自然に集まり易く、未入信の家族もその雰囲気に馴染むと信じています。入仏式に招かれた未入信の方が、「日蓮正宗の仏間はなぜこんなに荘厳かつ上品なのでしょう。居心地がいいですね」と感心したという話を、よく聞きます。未入信の方はもっと日蓮正宗のことを知りたいという気持ちにもなるのです。 曹 新荘支部の一番すばらしいところは和合です。折伏は決して個人の力によるものではありません。特に新荘支部の目標は台湾でも一番多いのですが、だからこそ、早期達成をめざし、異体同心で唱題会を行っています。 |
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●折伏現場での工夫や苦労などを教えてください。 林 支部を六地域に分けて定期的に座談会を開きます。会合を通じて講員の状況を把握し、お互いに深く知り合っていきます。座談会では常日頃の御主管の御法話を皆さんに正確に伝え、信心を励まし、寺院参詣を促します。そして積極的に折伏を実践していきます。お互いに法華講員としての誇りを持ち、大聖人様の偉大な妙法に対する報恩謝徳を、行動で表します。 また、新しい入信者と一緒に折伏しています。この異体同心の姿は、支部の目標を達成する要因となります。 曹 謗法払いのときの経験ですが、ある家族が家の中に数十年間神像を祭っていて、全員が従来の宗教に執着していました。折伏しているときは理解して謗法払いにも同意したのですが、いざとなったら本人も家族も猛烈に反対するのです。その時、今日は謗法払いができるまで帰らないと決意し、改めて折伏しました。三時間ぐらい話をしてようやく家族も承諾し、謗法払いできました。 また、法秀院の前のロビーは下種するのにとてもよい場所です。このビルで働いている人たちの中にこのロビーで休憩する人がいます。そうすると自然に御題目の声が耳に入るので、こちらからも声がかけ易いのです。本堂に誘って御本尊様を拝し、一緒に御題目を三唱することによって入信に繋がった人も少なくありません。御本尊様を拝すると何かを感じるようです。御本尊様の御威光が本当にすばらしいのだと感じています。 ●台湾の人は拝む対象に執着するようですね。最初は御授戒だけで、勤行ができるようになってから御本尊様を御下付戴く方も多いようですが、そうした中でどのように育成していますか? 曹 御授戒を受けて、まだ御本尊様を御安置できない信徒に対しては、できるだけ寺院の朝夕の勤行に参加するよう激励しています。それと、他の信徒の入仏式に同行させることが、早く御本尊様をお迎えしたいという気持ちを引き起こさせる最善の方法です。 林 そうですね、寺院参詣は、一日も早く勤行を学ぶ一番有効なやり方です。 ●法華講員五十パーセント増加の御命題には、折伏と共に育成が非常に大事ですが、育成で心がけていることはありますか? 林 役員にとって一番の課題は育成です。特に信徒同士の諍いは新入信者の信仰への不信感を強める原因になります。さらにお互いの信頼関係を崩すことに繋がることもあります。こういうとき、役員はすぐに対応して解決するよう努力します。 すべての人が広布のために欠かせない人材です。役員は忍耐力が絶対に必要です。とにかく育成を着実に実践しなければ、信心増倍も、会合の出席も、折伏も進みませんし、御命題の達成もできません。私たちがお互いに常々心がけている大事なポイントです。 曹 支部の六つの各地域で、月に二回、唱題会と勉強会を行っています。これが折伏と人材育成、信心激励の場です。この活動を軸に団結力を高め、出席者の数も増えてきました。同時に、寺院参詣の大事なこともだんだんと理解され、御報恩御講の出席率も常に三十パーセントを超えるようになってきました。特に昨年の御会式は、台湾国内でトップクラスの出席率だったと思います。数字だけを追い求めるのではありませんが、自分を成長させる目標と認識しています。私は「衆生無辺誓願度」の御文を心に留め、他人の成長に尽くすことによって自分の成長があると思っています。 法秀院の折伏目標三百一名は、十一月九日に達成しました。今後はさらに、他の二支部の目標完遂を誓って精進します。 |
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