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本年六月にスリランカの最大都市コロンボで行われた出張御授戒では、六百四十一名が御授戒を受け、四百四世帯に御本尊様が御下付された。 そのコロンボから南に約百二十キロメートル行くと、そこにはスリランカ南部最大の都市ゴールがある。 ゴールは、植民地時代の旧市街の街並みと要塞が世界遺産として登録され、有名である。また、二〇〇四(平成十六)年のスマトラ沖大地震による大津波では、大きな被害を被った。 今回は、この地域の活動家の一人であるニヒルワ・ガマゲ・カルナセナさんにお話を聞いた。このガマゲさんは、心臓手術で欠くことのできない人工心肺装置を操作する特殊訓練を受けた、専門の臨床工学技士である。 |
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●日蓮正宗に入信した動機についてお話ください。 ガマゲ 近所の友人から勧められたのが最初です。しかし、全く信じていませんでした。 その友人は私の家にテーブルと蝋燭を用意し、南無妙法蓮華経と唱えることを勧めました。そこで、五分だけなら試しにやってみようと思いました。ところがいつの間にか四十五分も、そこにじっと座って唱題していたのです。それが最初の御題目でした。 そして、この御題目には何か力があると感じました。それ以降、常に御題目を唱えていく中で、何度も功徳の体験をしました。それで、決してこの信心は途中で止めてはならないと願うようになりました。 ●入信して何年ですか。また、その間に何人の方を折伏しましたか。 ガマゲ もうすぐ二年になります。 折伏して入信した方は二十五人以上です。 ●その人たちの面倒をどのように見ているのですか。 ガマゲ 電話をかけて激励したり、夜は家に訪問して一緒に御題目を唱えたりしています。私一人だけではなく、他の信心の先輩とも一緒に家庭訪問をしています。 ほぼ毎日、どこかの家に電話をかけるか家庭訪問するかして激励し合っています。 ●折伏をする際に難しいと思うことはどのようなことですか。 ガマゲ 上座仏教を信仰しているほとんどすべてのスリランカ人にとって、「南無妙法蓮華経」は全く新しい別の宗教という認識で、私がそうだったように、最初から信じる人はまずいません。 ですから、自分自身の体験から話を始めるしかありません。私が御題目を唱え始める前と後との違いを話します。 |
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●入信してから、「この仏法は正しい!」と実感した一番の体験を教えてください。 ガマゲ 実はたくさんの体験があるのですが……。その中でも一番と言えばこの体験でしょうか。 ある四歳の子供を連れた母親の心臓手術の時のことです。私は人工心肺装置を操作していました。人工心肺装置は、心臓手術の際に一時的に心臓と肺の機能を代行する装置です。 手術は無事成功し、手術担当医も私も何ら問題はなかったのですが、人工心肺装置を外して元に戻しても、心臓が鼓動し始めないのです。モニターにも心拍を示すグラフは表示されません。担当の医者も理由が判らずお手上げの状態でした。 その日は水曜日で毎週楽しみにしている御書の勉強会の日でしたから、少しでも早く処置を終わらせ、午後一時半にはゴールを出発してコロンボにある拠点に向かうつもりでいました。ところが、このような事態になってしまったため、たいへん焦りました。 その時に、持っていたお数珠を握ってその患者さんの頭に当て、御本尊様を思い浮かべて、「心臓が動き始めますように」と祈りながら御題目を唱え始めました。すると、御題目を始めて一分も経たないうちに心臓が動き始め、七分後には元の通り正常に動くようになりました。その一部始終を見ていた医者は、「一体何と唱えていたのか?」と驚いていました。そして、「南無妙法蓮華経」のすごさをその医者にも教えてあげました。もちろん、この患者さんが元に戻ったので、夜の勉強会に間に合うことができました。 ●忙しい仕事と折伏とを、どのように両立させているのですか。 ガマゲ 基本的には勤務時間が終わってから、夜に折伏や家庭訪問に歩いています。 ●普段どのような方に対して折伏していますか。 ガマゲ 主に親戚や近所の人です。その他、コロンボに行く電車の中で近くに座った人など、縁があれば常に日蓮大聖人様の仏法の話をするように心がけています。 ●電車などでは、どうやって声をかけているのですか。 ガマゲ 最初は、世間的な話、特に政治問題・社会問題についてなどの話をして、その中で次第に仏法の話と関連づけて、この混乱の原因がどこにあるのかということを仏法の視点から説明し、折伏に結びつけるようにしています。 ●この信心を始めてから、ご自分や家族がどのように変わっていきましたか。 ガマゲ 信心を始める前の私はとても攻撃的でした。自分の非を決して認めようとはしない性格で、自分が一番正しいと常に思っていました。ところが、御本尊様に御題目を唱え始めてからは、「人間関係の問題や様々なトラブルの元は、実は自分自身にあった」と悟ることができました。妻や子供たちもこの私の変化に気づき、一緒に御題目を唱えるようになりました。家族だけではなく、家の真向かいに住む人も、私の変化に興味を持ち、家で御題目を唱えている私の声を聞いて、どうやって唱えるのか教えて欲しいと、私の家に来ました。実はそれが、私の一番最初の折伏でした。近所では、「あのガマゲさんは、人がまるっきり変わってしまったようだ」と噂になるほどでした。また、妻や子供も大きく変わりました。 ●最後に、今後の抱負を聞かせてください。 ガマゲ 総本山大石寺へご登山し、本門戒壇の大御本尊様にお目通りして直接、御題目を唱えたいです。それだけです。 |
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