平成20年12月16日付

一日のスタートは真剣な勤行と唱題から
毎日の生活の在り方が折伏に通ず
 本誓寺は一九六七(昭和四十二)年五月十三日に宗門初の海外寺院として建立された。爾来四十一年、歴代の御住職の道念と地元信徒の篤き護惜建立の信心によって護られてきた。
 現在は三百十五世帯四百五十八人の信徒が所属し、日々信行に励んでいる。
 今回は、本誓寺建立以前からハワイの地で広布を願い、怠ることなく日々の信行に励んできた、オアフ島在住の菅谷京子さんにお話を伺った。
●入信当初のお話をお願いします。
菅谷
 一九五七(昭和三十二)年九月十三日に東京で入信しました。友人の、「祈りとして叶わざるなしの御本尊様です。世間に蔓延るその辺の宗教とは違うのです」との確信に満ちた言葉に感動し、迷うことなく入信しました。
 入信当初は朝の勤行に一時間半くらいかかりましたが、日毎に時間が短縮していくのも嬉しく、また、何か特別によいことがあったわけではありませんが、なぜか毎日が楽しくて仕方がありませんでした。
 その後、結婚しハワイに来たのが一九六一年五月でした。

●常に心がけていることはありますか。
菅谷
 私は観光業に携わっています。ハワイは世界中に名の知れたリゾート地ですから、毎日およそ二万人の観光客が訪れます。日本人に限ってみても三千人です。その方たちのお世話をさせていただいておりますので、不規則な形で時間が制約されることが多々あります。また、様々なトラブルが発生してしまうこともありますので、朝夕の勤行を怠りなく、心を込めてさせていただくことが非常に大事であると感じています。
 特に朝は、午前五時からの一時間唱題で、毎日をスタートしています。
 また、お寺での行事に合わせて休みが取れるよう、社内での人間関係を大切にし、他人から信頼されることが大事であると思っています。そして、常に折伏の心を忘れないことです。
●折伏の心を忘れないとは、具体的に言うとどういうことですか。
菅谷
 私は、日蓮正宗の法華講員であるという自覚を常に持つことだと思っています。つまり、毎日の生活の在り方そのものが折伏に通ずるものであると理解しています。私の言動によって御法に傷をつけてしまうようなことはあってはならないと思っています。
 それと、御法主日如上人猊下の御指南を常に接しながら実践に移すことが大事だと思っています。今、特に心に留めている御指南は、
「法華経の行者の祈りのかなはぬ事はあるべからず」(御書 六三〇n)
「叶ひ叶はぬは御信心により候べし」(同一五一九n)
との、御金言を引用されての、
「『心を込めてやれば、できないことはない』と、一念心をもって事に当たれば必ず成就する」(大日法 七三八号)
との御指南です。
●育成はどのようにされていますか。
菅谷
 一番大事なことは、寺院参詣であると思っています。
 やはり信心は、お寺で御住職より正しく厳しく躾けられなければ身に付かないと感じています。ですから、私の縁で入信された方々には常に連絡を取るように心かけ、寺院参詣の大事と機関紙等の購読を通して学んでいくことが大切であるとお話をさせていただいています。
 そして、一緒に唱題行・折伏行に励むことが、自他共に育成されていく最善の方法だと思っています。

●明年に向けての目標は何ですか。
菅谷
 一つには、家族はもとより私の縁で入信された方々が、御報恩のご登山に一人も漏れることなく参加することです。
 二つにはそのご登山に、もう一人新しい地涌の同志をお連れしなければと、日々御祈念申し上げています。