平成20年11月16日付

一日のスタートは真剣な勤行と唱題から
毎日の生活の在り方が折伏に通ず
 台湾の本興院は、今から十一年前に台北市の中心部に開設され、以来目覚ましい発展を遂げて現在は八力寺(布教所、分院を含む)十本部四十一支部の体制で、全台湾で本興院支部となっている。
 今回取材する呂易修さんは、本興院に所属している四本部の一つ、北南本部の土城支部の主任(責任者)として活躍している。
 土城支部は、台北市の西南に位置する土城市と隣接する三峡鎭を管轄し、他の支部に比べて本興院からは遠い所にあるため参詣に多くの時間を要する。しかし、成立以来確実に折伏目標を達成し、本年も達成目前である。また二カ月に一度、支部の拠点に御僧侶をお迎えして支部指導会を開くなど、活動も活発である。
 呂主任は、一家和楽の信心を貫きながら、連日信徒の激励に奔走している。
●まず初めに、呂さんの入信動機について教えてください。

 今から十三年前、民国八十四(一九九五)年、当時はまだ交際中だった妻が見違えるように健康を回復していく姿を目の当たりにして、本興院開設以前の弘法会事務所で御授戒を受けました。
 実は、彼女の結婚の条件が私の入信だったのです。結婚を申し込んだときは既にこの信心の正しさを理解していましたので、すぐに御授戒を受けたのです。

●支部の責任者として、ふだんからどのようなことを一番心がけていますか。

 長い間できなかった子供を授かり、御報恩謝徳の気持ちで四年前、支部主任の大役を引き受けました。
 まず各役員の役割分担を明確にして協力し合うことを強調しました。次に、信心が古い信徒でも、信心歴の浅い私に安心してついてこられるように、信頼の確立に努めました。
 人材育成にも力を入れ、それまで活動に参加しなかった人や、家族に反対されている人を積極的に激励しました。それが功を奏し、今では支部指導会に九十人近くが参加するようになりました。

●折伏への取り組みはどうですか。

 他支部の活動や毎月本興院で開かれる折伏部会議で得たものを参考に、土城支部に合った方法を考えて実践しています。停滞気味の地域にはすぐに飛んで行き、直接話を聞くにようにしています。
 支部の拠点では、毎週火曜日、五時間の唱題会を行っています。
 また、特に初信者が、一日も早く支部に溶け込むことができるよう心がけています。

●台湾において、折伏が因難だと感じることはどんなことですか。

 台湾には、今でも爾前信仰の観念が根強く残っていますから、折伏は容易ではありません。
 あるとき、ある信徒のお姉さんの所へ一緒に折伏に行きました。爾前経の宗教への執着が強い彼女は、全く聞く耳を持ちませんでした。親の葬儀も本宗ではできませんでしたが、その後も粘り強く折伏を続けて、ついに御授戒を受けさせることができたのです。諦めないことの大切さを学びました。
 また、日蓮正宗が日本の宗教であることを理由に反対する場合もあります。このよう
なときには、日蓮正宗は単なる日本の宗教ではなく、世界の一切の民衆を救う普遍的な教えであることを粘り強く話して、理解してもらうようにしています。
●家庭訪問は、どのように取り組んでいますか。

 本興院では今年から、二カ月に一度、支部を挙げて行う〃団体家訪〃が始まりました。これは役員個々の自覚を高め、連携もよくなり、互いに信心の向上もあって、とてもいい方法です。
 その団体家訪のとき、最初の家で徹底的に拒絶されてすっかり落ち込んでいた組長を、同行していた組長が励まし、気を取り直して次の訪問先に行くと、今度は非常に感触がよく、すぐ自信を取り戻すことができたということがありました。
 最後は全員で研修所に集まって、報告座談会を開きます。異体同心の取り組みには、組織を活性化させる大きな力があります。

●法統相続という観点から、少年部や青年部の活動はどうですか。

 支部指導会のときは、会場内に少年部の活動場所を設けています。そこで機関誌『本興』の少年部用教材を交替で読んであげるなどして、親が安心して参加できるよう工夫しています。
 また青年部は、昨年くらいまで参加がほとんどありませんでした。しかし、ある青年部の支部長がリーダーシップを発揮してから、大きく変わりました。智慧を絞り工夫を凝らして人材を発掘した結果、今では二十名近くが参加するようになりました。支部の発展と広布の未来のために大きな成果だと、嬉しく感じています。

●最後に、明年の『立正安国論』正義顕揚七百五十年に向けての決意を聞かせてください。

 折伏は最高の仏道修行です。支部の成立以来、毎年達成している折伏目標を、今年も必ず達成します。今年はあと三名(十一月七日現在)です。来年の大佳節をめざして一層の異体同心を図ります。
 そして、支部一丸となって一層真剣に折伏に取り組み、明年の登山も大成功させて、支部が大きく前進できるよう全力を注いでいきたいと思います。