平成20年2月16日付

地区唱題会や出張御講 御主管の不断の激励 浸透し
機運上昇 待望の分院開所
  妙照院は二〇〇二(平成十四)年六月二十三日に、台湾東部信徒の信心の拠点として、宜蘭県の中心都市である宜蘭市と羅乗鎮のほぼ中間地点に東台布教所として設立された。二年後の二〇〇四年十一月には、前御法主日顕上人猊下の御親修を賜り、『立正安国論』正義顕揚七百五十年の大佳節に向け、妙照院として新しい一歩を踏み出した。
 現在、妙照院の管轄する東台本部の地域は宜蘭県と花蓮県の二県にまたがっており、所属信徒は約千二百名、支部は宜蘭支部・羅東支部・花蓮支部の三支部に分かれている。
 今回は、これら三支部を統括する東台本部の幹事である朱(偉−イ+火)Rさんに話を伺った。
●はじめに自己紹介をお願いします。

 私は、宜蘭県の妙照院で東台本部の幹事をしている朱(偉−イ+火)Rです。初めての大役である幹事職を妙照院御主管・佐藤信俊御尊師より任命されたとき、この任を受けるかどうか、たいへん悩みました。
 しかし、妙照院の僧俗和合と異体同心を願っていましたし、勤めも退職しておりましたので、考えた末に努力してみようと思い、幹事職を受けることにしました。
 任に就いて一年足らずですが、佐藤御主管の御指導、本興院御主管・石橋頂道御尊師、林講頭、許副講頭という方々の全面的な支持を得て、東台本部の新しい取り組みを展開することができました。

●具体的にどのような活動でしょうか。

 一つには、役員の人選に気を配りました。
 台湾は、近年まで農業や漁業を中心とする社会の仕組みでした。そのため自然界の神を崇拝し、爾前の観念が非常に強く、人間関係も複雑で、法華講組織の中にあっても、運営等において人間関係から悪い影響が及ばないようにしなければなりません。
 大聖人様は御書の中で、
「外道悪人は如来の正法を破りがたし。仏弟子等必ず仏法を破るべし。『師子身中の虫の師子を食む』等云云」(御書 五七九n)
と戒められているため、役員選びは、以下の二点に注意して慎重に進めました。
一、必ず御法主上人猊下の血脈相承を信心の中心とし、御主管の御指導に副うこと。
二、信徒には誠心誠意、かつ熱心に対応できる人。
 さらに佐藤御主管、講頭、副講頭の助言をいただき、現在の役員を選ぶことができました。
 約一年間の成果を見たとき、以前より確実に改善の実が上がり、異体同心、僧俗和合が一歩前進できたと思います。
 二点目に、地区唱題会の実施です。
 妙照院は、公共交通機関の不便な場所にあり、自家用車かタクシー以外に参詣の手段がありません。自家用車のない人や体の不自由な信徒は、自家用車を持っている人に手伝ってもらって参詣しています。
 このような、交通手段を持たない信徒のために佐藤御主管は、昨年から毎月一回地区ごとに信徒宅での唱題会を実施して、普段あまり参詣できない人に参加を啓蒙するよう指導されました。今では参加者も増え、当初の目的が達成されつつあります。
 三点目に役員研修会の実施です。
 「行動の年」に当たり、すべての役員が大聖人様から与えられた使命を理解し実践することが、必ず仏祖三宝尊への御報恩となり、あらゆる困難を克服し、法華講の活力と発展につながるとの考えから、「法華講組織の運営」と「役員心得」をテーマに、東台本部として初めての役員研修会を実施しました。さらに研修会では「法華議員実践三項目」をいかに徹底させるかの意見交換を三班に分かれて行い、どのように『立正安国論』正義顕揚七百五十年の大目標に向かって邁進していくべきかを討論しました。

●折伏への取り組みについて教えてください。

 妙照院東台本部成立以来、本部としての折伏目標が達成できていなかったため、佐藤御主管の御指導のもと、毎月の広布唱題会の日を折伏活動日と定め、唱題会終了後、折伏に出かけています。
 また各役員、組長(班長)が中心となって折伏カードを作成して折伏の基本資料とし、仕事や家庭環境などを考慮しながら、毎月末の役員会において、次月の折伏活動日における折伏対象者を検討するようにしています。
 佐藤御主管は三支部ある各支部の役員会議に必ず出席され、役員一人ひとりの折伏対象者について確認をされ、指導されます。それにより次第に折伏対象者の人数が増え、その結果、昨年は見事に百五十四名の折伏目標を完遂することができました。
●先月は隣の花蓮県に分院が開所されましたが、どのような経緯があったのでしょうか。

 花蓬県は妙照院のある宜蘭県の隣の県です。大部分を山岳地帯が占めるため、花蓮支部信徒の妙照院参詣には、交通が不便であること以外に、経済的な問題も大きな障害となっていました。
 当初、花蓮支部の信徒は、御講などの重要な法要への参加に、バスを一台チャーターして曲がりくねった海岸沿いの山道を二時間以上かけて参詣していました。往復で八時間以上かかる参詣は、年輩の信徒にとって非常にたいへんなことでした。
 また、電車で参詣する場合には最寄りの羅東駅よりタクシーを利用しなければならず、交通費の負担も少なくありません。
 このような問題を解決するため佐藤御主管は、昨年一月から花蓮県での出張御講を実施されました。この一年の間、佐藤御主管による不断の激励をいただくことで、花蓮信徒の参加者が増えました。また、毎月行ってきた他支部との交流会も、以前は四、五十人だった参加者が、今では常に八十人を超えるようになっています。
 このような実績と、花蓮信徒の長年の努力の結果、待望久しかった花蓮の信仰拠点が、妙照院花蓮分院として今年の一月二十日に設立されました。

●最後に、今後の決意をお聞かせください。

 二〇〇九年『立正安国論』正義顕揚七百五十年の大佳節に向かい、妙照院信徒が一丸となって折伏行に励み、御法主上人猊下の御指南を根本に佐藤御主管の御指導のもと、僧俗一致、異体同心の確立と「地涌倍増」並びに「大結集」の御命題達成のため邁進してまいります。