平成19年10月16日付

目標の二倍 折伏達成
十年の節目を迎えた香港と事務所
  香港に事務所が創立されてから今年で十年。八月十九日には、香港事務所創立十周年記念法要が盛大に行われた。大成功を収めた記念法要を契機に、香港信徒は折伏に御報恩御講参詣にと地涌倍増へ向けてますます成長している。
 記念法要の感激の覚めやらぬ中、事務所創立時の中心人物で法人役員でもある遠江依端さんにお話を伺った。
●過日、香港事務所創立十周年記念法要が奉修されました。そこで、まず開所当時のお話を聞かせてください。

 話は、一九九二(平成四)年まで遡ります。このころ私は創価学会で班長をしていました。知人の王さんが日本の妙光寺で入信したと聞いて、四月ころ、私もすぐにご登山させていただくべく日本へ向かいました。
 日本へ着くとまず、創価学会で総本山の悪口をたくさん聞かされました。数日間毎日くり返し聞かされ、洗脳されているようでした。でも、いくら言われても私は総本山に反感はないし、それに総本山の悪口を言うことは信仰者としてすべきではないと感じていました。
 その後、王さんに総本山に連れて行ってもらい、創価学会の言うこととは反対に、総本山が清浄なすばらしい所であることを知りました。
 帰国してからも、香港の創価学会幹部より、総本山へ行かないようにとくり返し言われました。しかし私は、各班長を訪問して同志を募り会合を重ねて、王さんと一緒に総本山への登山会を始めました。
 また、私の自宅近くに、後に御宗門に従う信徒有志で拠点を開いていたので、総本山から御僧侶がたびたび、御指導に来てくださいました。
 私もご登山しては、当時海外部主任であられた石橋頂道御尊師より、王さんの通訳で御指導をいただきました。その時、香港での布教所建設をお誓い申し上げました。
 そして、香港の中国返還前の一九九七年の五月に、香港事務所が開所し、初代事務所責任者として赴任された後藤史道御尊師のもと、家庭訪問による組織の基礎作りから本格的に開始しました。

●盛大に行われた創立十周年記念法要は、いかがでしたか。

 あの時は台風が近づいていて、最大の台風警報が発令されていたのですが、不思議にも台風は進路を替えて上陸せず、法要当日はたいへん穏やかなお天気でした。そのような中を、たくさんの御僧侶と来賓信徒かご出席くださいました。この場を借りて感謝申し上げます。
 さらに香港外にいる所属信徒も駆けつけました。香港外の信徒が参詣するのは容易でなく、たとえば、日本へご登山するぐらいの苦労があります。それでも六十名ほどが喜んで参加しました。
 最終的に、香港事務所所属の信徒は、目標の二百名を越える結集を果たすことができました。来賓の方々を合わせれば、三百名の参加者で慶祝申し上げることができました。
 記念法要の動員当初、結集人数は百五十名にも満たないと思っていましたので、香港事務所責任者の桐越正忠御尊師にそのまま申し上げましたところ、「今回の目標は二百名とします。やれば必ずできます」と御指導されました。その場にいた部隊長全員が無理だと感じていたと思います。しかし、動員した結果、前日まで申し込みが相次いで、人数に規制をかけたほどでした。
 祝賀会のパフォーマンスも、人数が少ないのでできませんと申し上げていたのですが、桐越御尊師より「十年の節目の慶祝です。本当にそれでよいですか」と言われて、出演者を募って毎回必死で練習しました。私も出演させていただきました。本番では、海外部長・漆畑行雄御尊師が、私に向かって拍手してくださっているように見えて、とても感激しました。これからも海外部長の御指導をいただいて、もっと成長したいと思います。本当によい機会をいただきました。
 また、出演者の縁で友人、家族などへの折伏も成就しました。

●記念法要を機に折伏が進展したのですね。

 御尊師から、御報恩は折伏ですよと御指導いただき、がんばりました。記念法要の前後に折伏が相次いで成就し、八月の御報恩御講において誓願目標の二倍の折伏数となりました。昨年も二倍以上を達成できましたが、今、一番心配なのは、その後の育成です。火の信心ではなく水の信心で進むことが大事だと思います。目標が成就できたのはよいことですが、これからもっと家庭訪問をしていきたいと思います。
 今は御僧侶が引っ張ってくださって僧俗一致で発展していますが、まだまだ自主性が足りないので、自発的な行動が今後の課題です。一般に香港人は考え方が我がままな面があり、それが一つの思想のようになっていて、「香港は自由で何をしてもよい」という考え方が社会に定着しています。折伏のときはこの個性が障害となります。
 これからの香港信徒は、心を一つに、ばらばらにならないようにして、皆で事務所をお護りしていきます。そして一人ひとりが成長すべきです。私は正しいことは正しいと主張します。何を言われても仏法のために尽くして、異体同心と僧俗和合をめざします。
 二〇〇九(平成二十一)年に地涌倍増は必ず達成できます。大結集も達成できます。桐越御尊師と一緒に皆でご登山することを楽しみにしています。