平成19年3月16日付

少年部の活性化で講中の信頼関係が強化
「一人でも多く子供を御講へ」
 パナマにおける法華講の始まりは、創価学会破門後の一九九三(平成五)年に、六名のメンバーが脱会し、アメリカ・ロサンゼルスの妙法寺住職・高野泰信御尊師の御指導を受けて、妙法寺に所属したことによる。
 その後の熱心な折伏により、二〇〇三(平成十五)年には三百名を越える組織となった。
 また、二〇〇二年の宗旨建立七百五十年の佳節を迎えるに先立ち御僧侶の常駐が叶い、当年、悲願であった布教所の開設が実現した。
 現在は、目睫に迫った二〇〇九(平成二十一年・『立正安国論』正義顕揚七百五十年の地涌倍増と大結集の御命題達成に向けて、さらには寺院の建立実現に向けて一層、精進をしている。
 今回お話を伺ったイラセマ・エニスさんは、最初にSGI総会での池田先生SGI(創価学会インターナショナル)を脱会した六名の中の一人であり、現在は少年部長として、子供たちの育成に活躍されている方である。
●入信されたときのことについて、お聞かせください。
イラセマ
 私の入信は、十二歳の時でした。入信後、母はいつも私を一緒に信心活動に連れて行ってくれました。その母の教えを守り、今は私が二人の子供と一緒に信心活動に参加しています。
一九九八(平成十)年には初めて子供たちと一緒の御登山が叶い、本門戒壇の大御本尊様に子供たちを御紹介申し上げることができたときの喜びは、生涯忘れられません。

●少年部の担当者として、思うことを教えてください。
イラセマ
 私は中学校の教師をしています。このことが、少年部の担当を拝命することになった理由の一つではないかと思います。
 実は、私にはもう一人、生まれてくるはずだった子がいます。その子はこの世に生を受けることができませんでした。それ以来、他の信徒の子供たちの信心を手助けしたいと思う気持ちが強くなりました。
 私は、この尊く大切な使命を与えられていることに、たいへん感謝しています。
●少年部の現状については
どうですか?
イラセマ 心がけていることは、少しでも多くの少年部員が毎月の御報恩御講に参詣できるようにということです。
 その方法の一つとして、法要の後に、少年部員が仏教説話を元にした劇や「唱えてゆこう妙法を」等の歌を、発表するようにしました。
 これを始めてから、少年部員のみならずその家族が一層、協力してくれるようになりました。
 以前の少年部会では、親たちは後ろの方で見ているだけでしたが、今は劇や歌に使う衣装や装飾品の製作など様々なことに、非常に協力的に参加してくれます。また事前の練習のために何度も布教所に集まるようになりました。
 回を重ねるごとに参加する親が増え、驚くと共にたいへんうれしいです。また、子供たちが、他の子供を誘ってくるようにもなってきました。
 このような活動は、特に御報恩御講という大切な法要に参詣する家族や新来者に好印象を与え、より実りあるものになっているように感じます。
 さらに、ここ数年の間に少年部から青年部になった子供たちは、今でも熱心に少年部の活動に協力してくれます。このように少年部から青年部への架け橋を築く努力もしてきました。
 以前は、少年部と青年部の間に意思の疎通がなく、子供たちは少年部から卒業することを嫌がりました。また、卒業した子供たちの中には、青年部としての活動に全く参加しない者もいました。
 しかし、少年部活動が活性化することにより、周りの方々の支援が不可欠になりました。特に青年部に負うところが大きく、その結果、不思議なことに今では少年部と青年部の壁が取り除かれ、実に親しい関係が出来て、少年部員はいながらにして青年部員とのつながりが出来、自然と青年部へ移行できるようになりました。
 そのような信頼関係から、子供たちの布教所での態度も変わりました。以前に比べて騒いだり歩き回ったりすることが少なくなりました。また大人たちも子供が騒いでも文句を言う人がいなくなりました。お互いが忍耐と融通性を持って、子供たちによりよい環境を作るよう努めています。
●少年部育成と、今後の活動について教えてください。
イラセマ 私たちは、子供たちにやさしい言葉を使い、魅力的な活動を心がけ、さらに、無理をさせず疲れさせないようにしています。これは大切なことです。親切、快い声音、判りやすい説明、ユーモアのセンス、忍耐、融通性、意表性、簡潔さを常に念頭に置いています。
 そのために、少年部の正・副担当者は毎週布教所に集まり唱題しています。
そして、常に意思を伝達し合い、共有できるように心がけています。少年部会の計画を皆で立てて、子供たちの育成について常に話し合っています。
 これらのことを今後も絶え間なく続け、布教所責任者・佐々木信華御尊師が常々御指導される「少しずつ着実に前進・向上していく努力」をしていきます。
 また、私個人の活動についても、職場の同僚の先生数人に対して折伏していますので、少しでも早く御授戒に導きたいと思います。