平成19年2月16日付

 ワシントンDCにある妙宣寺の管轄地域の一つとして、アメリカ東海岸のデラウェア州のウィルミントン市があります。このウィルミントン市は、ニューヨーク市と、ワシントンDCのちょうど中間地点にあり、妙宣寺からは車で約三時間のところです。
 今回はそのウィルミントン市在住の副コーディネーター(副地区長)のエドワード・ク二セリさんに、日頃の活動についてお話を伺いました。
●最初に、信心を始めたきっかけをお話ください。
エドワード
 私は、今から九年前に職場の同僚より折伏を受けました。
 当時の私は、毎週日曜日に教会に通う敬虔なクリスチャンでしたが、カメラマンとしての仕事も壁に当たり、何とも言いえない虚しい日々を送っていました。
 そのようなとき、この信心の話を聞き、会合に招かれました。連れて行かれた先で初めてお会いした御僧侶から、この日蓮大聖人様の仏法の偉大さを懇切丁寧にお教えいただき、言葉では言い表せない感動を覚えました。
 早速、家に帰り、妻に「残された人生を正しく生きていくためにも、今日からは日蓮大聖人様の仏法を信じていきたい」と話しました。妻は、私が入信することについては賛成してくれましたが、残念ながら妻の入信は叶いませんでした。
 その後の会合で御授戒を受け、晴れて妙宣寺支部の信徒となりました。
 さらにその半年後には、仏壇・仏具を揃えて御本尊様を御下付戴き、とうとう我が家にも、待望の御本尊様をお迎えできました。

●日頃、どのような活動をしていますか。
エドワード
 毎週月曜日の夜に、我が家を拠点として勤行と一時間の唱題、その後、参加者と共にディスカッション(座談会)を行っています。過去六年間にわたる継続の甲斐もあり、毎回新来者を含め多くの方たちが集まってくれて、本当に感謝しています。
 しかし、菩提寺である妙宣寺に参詣するには、お寺に一番近い人でも片道三時間はかかります。私は、最低でも月に一回、御報恩御講、もしくは御経日や支部座談会のいずれかには参詣するようにと激励しています。
 また年に四回、私たちの立案・計画で、近隣の住民を対象にした「折伏座談会」を、御僧侶や法華講役員などを招いて開いています。
 また、地区員の間のつながりが希薄にならないよう、家庭訪問、電子メールや電話などでコミュニケーションを計っています。
 最近は、インターネットを利用して、お寺で開かれる各種会合を、こちらの拠点にも中継・放映していただいています。
 このシステムでは、私たちの地区だけではなく、お寺からさらに遠く離れたフロリダ、ジョージア、ノース・カロライナ、サウス・カロライナ、ウエスト・バージニアの各州、そして他国にいる妙宣寺支部信徒の拠点へも中継され、御住職の御法話や、各地のメンバーの体験発表、そして総本山からのニュースなどを瞬時に見聞きすることができます。今までにない、すばらしい臨場感を味わうことができ、私たち信徒一同、とても喜んでおり、今後の折伏に大いに役立ちそうです。
●折伏していくに当たっての苦労は、どんなことですか。
エドワード
 ほとんどのアメリカ人は、因縁因果を説く東洋の仏教に、とても興味を持っています。そういう背景もあり、会合に誘うと、一回乃至、数回は興味本位で参加してくれます。話を聞いて納得すると、唱題なども私たちと同じようにすぐに始めます。
 そして、目に見えた成果があると、遮二無二がんばるのですが、一度願いが叶わない、あるいは、自分が思い描いた通りの結果が出ないと、途端に背を向けて止めてしまうのが現状です。
 そこで、「正しい人生を、日蓮大聖人様の教えのもとに、いかに歩んでいくべきか」などをテーマとして、御法主上人猊下の御指南を拝し、御住職の御法話などを引用しなから、参加者に判りやすく話をするようにしています。
 折伏はとても難しいと言う人がいます。しかし、日蓮大聖人様の弟子ならば、広宣流布を願うのは当然のことであり、折伏はして当たり前だと私は思っています。折伏が難しいと言う人は、最初から逃げている人だと思います。
 そこで、折伏することを楽しむように、それぞれが自分で勉強したり工夫をするようにと、みんなに話しています。

●最後に『立正安国論』正義顕揚七百五十年に向けての抱負をお聞かせください。
エドワード
 まず、自分自身の信行増進が肝心だと思っています。そして、地区員と異体同心して、一生成仏、地涌倍増をめざすことです。
 さらに、総本山と私たちの菩提寺である妙宣寺を外護することです。
 その外護には、身の供養と財の供養があると、学んでいます。
 また、日蓮正宗の御供養は、その人の信心の志によるとも学んでおります。
 そこで、周りの人たちにも外護の大切さを教え、まず、現在、行われている『立正安国論正義顕揚七百五十年』特別御供養に励みたいと思っています。
 最後に、言うまでもないことですが、かつて戴いた御指南、「一年に一人が一人以上の折伏を」との御命題を必ず完遂してまいります。