平成19年1月16日付

 スリランカでは十年以上にわたる大折伏戦により、一九九四(平成六)年十月の海外部初の出張御授戒当時三十名ほどであった信徒が、現在約六千八百名と、二百倍以上の結果を出している。
 御入仏式は、「仏様を家にお招きするお祝いの儀式」として、家族・親戚・近所の人々を招いて盛大に行う。仏像ではない御本尊様に対して疑問を抱く小乗仏教徒の参加者からは質問ばかりか野次さえも飛び交い、その場はたちまち折伏座談会へと変わる。どうして御本尊様が仏様なのかをリーダーは確信をもって説明し、同行した信徒は自らの体験を通して、折伏する。
 こうして多くの人々が御入仏式で下種され、次の御授戒へとつながっている。もとより小乗仏教への純粋な信仰を持つ多くのスリランカの人々は、その信仰心を真の仏様である御本尊様に対して向けることで、それまで経験したことのないような大きな功徳を目にすることになる。その歓喜をそのまま他の人に伝え、それを信じた人が同じように大きな功徳の体験をする。このように、スリランカで功徳の体験と、確信を持っての折伏実践が連鎖的に、しかも規模を拡大しながら躍進している。
 今回は、このたいへんな勢いで折伏が進むスリランカの第一線で折伏を実践している地区リーダーの一人で、女性弁護士でもある、スパシ二・グナワルダナさんにお語を伺った。
●まず、自己紹介をしていただけますか?
スバシニ
 私は一九五九(昭和三十四)年に南スリランカで生まれ、現在は弁護士をしています。十八歳の娘と十五歳の息子がおります。
●入信の動機を教えてください。
スパシ二
 弁護士関係の葬儀に参列した際、既に入信していた地方裁判所の裁判官から日蓮正宗のことを聞かされましたが、当時の私は強盛な小乗仏教徒でしたから、半信半疑でした。一九九八(平成十)年に御授戒を受けましたが、それは物質的な功徳を求めて入信したに過ぎません。それが、リーダーの小松さんと出会い、力強い激励を受けたことで信心の姿勢は一変し、同時に生活も一変しました。
●今回の出張御授戒に合わせあなたの地区から四百世帯の御本尊御下付を達成したと伺いましたが、初めからこのような折伏ができたのですか?
スパシ二
 いいえ、入信してしばらくは、全く折伏はできませんでした。自分のためだけに信心していたからです。小松さんのアドバイスにより、自身の罪障消滅と六根清浄のために折伏する決意を固め、最初に三人の友人を折伏させていただきました。その次の出張御授戒の時には十三人、次の出張御授戒の時には四十五人、その次は七十五人、百人以上、二百人以上、三百人以上と、約半年毎の出張御授戒に焦点を定めて折伏してきました。
 はじめのうちは二人の子供を連れて折伏に歩いていましたが、半年間の折伏が百名を突破した頃から地区のリーダーを任されることになったのと合わせて、自宅を拠点として、自宅の御本尊様の前で折伏するようにしてきました。地区の方々も私の家に新来者を連れてきて、一緒に折伏しています。毎月第三日曜日に行っている地区座談会では五百名も集まり、毎回数多くの体験談が語られ、それが折伏へとつながっています。
 最初は自身の罪障消滅のために折伏していましたが、だんだんと心から他人のためを思って折伏できるようになっていきました。今では折伏が生活の一部であり、生き甲斐になっています。
●弁護士という忙しい仕事と信心活動をどのように両立していますか?
スバシ二
 月曜日は朝から夜まで仕事をします。火曜日から金曜日の午前中は仕事、午後は唱題と信心活動の時間に充てています。土・日曜日は朝早くから集まってくる地区の方と、一日中、唱題と新来者への折伏をしています。既にこのリズムが定着しています。以前は大小様々な案件を雑多に引き受けて仕事に追われていましたが、今では、時間的に余裕を持って数件の仕事だけを引き受けてこなし、信心活動との両立ができています。
 ただし、法律相談に来た依頼者に対しては折伏をしないという方針でけじめをつけています。
 また、娘と息子の協力も大きいものがあります。子供たちは、家に来た新来者一人ひとりに笑顔で紅茶とクッキーを出すのですが、本人たちの希望で、そのクッキーは子供たちの小遣いの中から買ってきて出しています。
●地区の方々には、折伏についてどのように激励していますか?
スバシニ
 現在、私たちの地区は約五十人の活動家によって支えられています。
彼らは折伏にどれほどの価値があるのかを体験的に知っていますので、「折伏しなくてはいけない」などとわざわざ言う必要はありません。ただし、唱題をしっかりしていないと折伏はできません。唱題が折伏への力の源です。
●今後の抱負を聞かせてください。
スバシニ
 折伏は自分の人生の一部ですから、これからも他の信徒と共に、異体同心で続けてまいります。