平成18年2月16日付

一人ひとりの成仏を願い 唱題根本に折伏に励む
  妙法寺は一九六七年五月、ロサンゼルス市から東へ約百キロメートルに位置するカリフォルニア州エチワンダに建立された米国本土で初の正宗寺院である。
 一九九六年五月に現在のウエストハリウッド市内へ移転、第六十七世日顕上人猊下御親修のもと、移転新築落慶法要が奉修された。
 妙法寺の管轄地域は、カリフォルニア州南部、ネバダ州南部、アリゾナ州、ニューメキシコ州、ユタ州、コロラド州、テキサス州、及びオクラホマ州と広範囲に及び、御住職は、指導、激励のため、地方へも頻繁に出向かれている。
 今回は、この妙法寺の講頭であるドナルド・メンザー氏に話を伺った。メンザー氏は、トラベルマネージメントを教える専門学校の学部長をしている。
●いつ入信されましたか。
ドナルド
一九六九年、日蓮正宗の話を聞いて二、三日後の、四月十三日に御授戒を受け、御本尊様を御下付戴きました。
●一九六〇年代のアメリカといえば、正しい仏法がほとんど知られていなかったと思いますが、入信のきっかけは。
ドナルド
 ちょうど私は大恋愛の破局を経験したときで、気持ちが塞ぎ込んでいました。友人が、最近日蓮正宗に入信したこと、そして日蓮正宗ではどんな悩みも解決でき、最高の境界を得られると説いていると教えてくれて、座談会へ誘ってくれたのです。
 初めて出席した座談会で、日蓮正宗という宗教が私の人生を変えてくれるかどうか確かめたいと思い、その場で入信を決意しました。
 入信して数日後、同僚の「ダン、何か始めたの。最近のあなたは別人のようよ」という言葉に驚きました。どういう意味か尋ねると、「以前よりずっと幸せそうよ」という言葉が返ってきてびっくりしました。自分が気づく前に、周囲の人が私の変化に気づいていたのです。
 ここから私の信心は始まり、いつの間にか人生の半分以上が経ちました。この信心によって真の幸せ者になれたと感じています。
●妙法寺支部の主な活動を教えてください。
ドナルド
 まずは、毎月の御報恩御講をはじめ、お寺の主要な行事への参詣です。お寺では毎月折伏座談会が開催され、二月と八月には、折伏成就のために毎日一時間の唱題会が設けられています。
 また英語、日本語、中国語、及び韓国語による講義が開かれます。妙法寺には実に多様な人種が所属しており、地域の活動では他にもスペイン語、タイ語、イタリア語、ポルトガル語等でも行われます。
 子供向けの会合や青年部、コーラス部等の会合もあります。また、定期的にお寺の掃除にも参加します。
 御僧侶方は、ロサンゼルス以外の妙法寺管轄地域へも出張して御授戒や指導会を設けられます。広い地域の至るところで法華講の会合が開かれ、南カリフォルニアだけでも四十カ所で会合が開催されます。


●今でも多くのアメリカ人は、仏教に馴染みがありませんね。
ドナルド
 国によってそれぞれ独自の文化があるので、各国の宗教背景や地域の習慣によって折伏の進め方は異なるかも知れません。しかし、第六十七世日顕上人猊下は、信心の功徳によって実証を示し、それをもって折伏を行じることができると御指南されています。これは万国共通だと思います。信心で得られる慈悲の気持ちや、他人にも正法を勧めて最高の境界を得て欲しいと願う気持ちは、どこも同じだと思います。
 私は、世界各国のメンバーのすばらしい体験談を聞いてきました。私自身、これまで数々の功徳を戴き心より御本尊様に感謝しています。この感謝の気持ちを込めて唱題し、唱題で得た歓喜をもって折伏に励んでいます。
●妙法寺での折伏やご自身の折伏の様子を聞かせてください。
ドナルド
 御住職・高野泰信御尊師は、何事においても題目を基本にするよう御指導され、メンバーは、「一年に一人が一人の折伏」を目標に真剣に唱題します。
 昨年、私の生徒の一人に、自分が日蓮正宗の信徒であることを話しました。すると彼は、十七年前に御本尊様をお受けしていたが、何年間もずっと信心せずにきているとのことでした。彼は先日勧誡式を受け、今、積極的に信心に取り組んでいます。
 また、最近ある生徒に日本へ行くことを話すと、何をしに行くのかと聞いてきました。私は日蓮正宗の信徒で、総本山大石寺へ参詣に行くのだと話しました。すると彼の表情が急に明るくなりました。聞けば、彼は子供の頃、母国のフィリピンで唱題したことがあるというのです。現在は、私の勧めもあって、奥さんと家族をお寺へ連れて来て、唱題するようになりました。先日この一家は、御授戒を受け、御本尊様を御下付戴きました。
●妙法寺支部の当面の目標を教えてください。
ドナルド
 何と言っても、大切なのは、メンバー一人ひとりが常日頃からの信心を充実させ、各々が魔に打ち勝ち、困難を乗り越え、すばらしい境界を得ていくことです。
 講頭としての私の当面の目標は、大勢の妙法寺メンバーと共に、四月に総本山で開催される総本山第六十八世日如上人御代替慶祝登山並びに第四回海外信徒総会へ参加することです。
 御住職と心を一つにして、一人ひとりが、自らの成仏と大聖人の大願である広宣流布達成のため、力強く元気な法華講を作ることが目標です。