平成15年12月16日付

 十一月二十九日、香港において宗旨建立七百五十年慶祝記念総会が盛大に開催された。海外においては宗旨建立七百五十年にあたる平成十四(二〇〇二)年をはさむ前後三年間にわたり世界各地で慶祝記念総会が順次開催されており、今回で第二十番目となった。
 この総会には、海外部長・尾林日至御尊能化、日本及びアジア各国から、本行寺住職・高野日海御尊能化をはじめ有縁の御僧侶十三名が御出席。そのほか日本・マレーシア・シンガボールから百二十余名の来賓信徒も参列し、九龍にあるハーバープラザ香港ホテル内の会場は、所属信徒も合わせ四百名を数える大勢の参加者で一杯になった。なお、この総会には地元香港のほか、隣接する広東省や福建省からも多くの信徒がはせ参じ、宗旨建立七百五十年を慶祝した。
 定刻午前九時半、高らかに開式が告げられると、まず香港事務所責任者・後藤史道御尊師の導師で法要の部が厳修された。会場に設けられた祭壇に向かい献膳・読経・唱題と進められ、意義深いこの日を期して十三名が御授戒を受け、十四名に御本尊下付が行われた。
 式の部に移って冒頭、香港では一般に祝い事の際に催される“舞獅子”が披露されると、会場は一転華やいだ雰囲気に包まれた。
 続いて記念撮影となり、参加者全員で記念写真におさまった後、司会者から来賓御僧侶が紹介されると、割れんばかりの拍手が暫し鳴り止まなかった。
 体験発表となり、中国から参加した胡敏姐さんより、地獄のような苦しみを御本尊様への強い信をもって克服した体験が語られ、参加者は心打たれ真剣な表情で聞き入った。
 続いて、同じく中国の廈門(あもい)から出席した貴寶g氏より参加者を代表しての決意が披瀝され、拍手で呼応した参加者は、等しく広布の誓いを新たにした。
 次いで来賓信徒を代表してマレーシア理事長の黄清傳氏が、「広布達成の願行を受け継いでいる責任を自覚し、不退転の決意をもって精進しよう」と祝辞を述べた後、尾林海外部長が登壇された。
 尾林海外部長は御指導の中で、「日蓮大聖人の宗旨は、久遠元初にその淵源がある。それは末法尽未来際にわたる三世常住の永遠の仏の大生命であり、永遠の如来の悟りと寿命を持った南無妙法蓮華経の大法である。だからこそ、生きた真の救済が可能となり功徳も顕れるのである。このことを確信して、広布のため、一家の幸せのため、人々の幸せのため、自身の成仏のために一層、妙法弘通の実践に精励していただきたい(趣意)」と述べられた。
 続いて御祝辞に立たれた高野御尊能化は、事務所開設から今日までの着実な発展を心から賞賛され、総会を契機にさらなる発展をと大きな期待を寄せられた。
 最後に登壇した後藤責任者は、日本はじめ各国の来賓僧俗に対し丁重な謝意を述べ、一層の僧俗和合と広布へ取り組む決意を述べられた。
 締めくくりは会場一体となっての「地涌讃徳」の合唱で、今後の躍進の予兆と言えるフィナーレとなった。