平成24年12月16日付
総本山を歩く
第42歩 ~裏門・宗務院~
 六壺へ向かう正面参道の南側に裏門が建てられています。
 この門は、表門である鬼門に対する門との意義から裏門と称されています。
 創建年代は明らかではありませんが、江戸時代中期の大石寺地図に載せられており、文政6(1823)年、総本山第49世日荘上人の代に再建新築された記録が残されています。
 以前は、現在の大講堂の東側付近に建てられていましたが、昭和63(1988)年、大石寺開創七百年の記念事業の一環として、前御法主日顕上人猊下によって現在の地に移転新築されました。

 門の間口は9.5メートル、奥行は4メートル、高さは6.5メートルの規模です。
 この裏門をくぐり歩みを進めると西側に宗務院が建てられています。
 宗務院は、大聖人様が御遺命された広宣流布の実現と宗門興隆のために、円滑な布教活動ができるよう宗務行政を司る庁舎であり、昭和56(1981)年、日蓮大聖人第七百遠忌の記念事業として、前御法主日顕上人猊下によって新築されました。

 以前は、大講堂内に設置され、さらに明治末期には六壺の入口に宗務院の看板がかけられていた記録が残っています。
 現在の宗務院は、2階建ての鉄筋コンクリート造りです。建物の内部には、管長室、総監室をはじめ、庶務部、教学部、布教部、渉外部、海外部、財務部の各部の事務室、会議室、応接室、ロビー、倉庫、厨房等を備えています。
 また、六壺正面参道の東側には、「洗心」と書かれた御水屋があります。
 御水屋とは、大石寺への登山参詣者が、涌き出る清水で、口をすすぎ手を洗い・心身を清める所です。
 この御水屋は、大石寺開創650年の記念に東京のご信徒が御供養をされ、昭和17(1942)年、第62世日恭上人の代に建てられたものです。

 私たちは、これらの建物の意義を拝し、平成27年、平成33年の御命題達成に向かって、日々の信行に励み、一人でも多くの人たちが本門戒壇の大御本尊在すこの総本山大石寺に共に参詣できるよう折伏に励んでいくことが大切です。