平成22年6月16日付
総本山を歩く
第25歩 ~参道と塔中~
 総本山の三門をくぐり、歩みを進めると、幅の広い石畳の参道が続いています。
 この参道は、当初、現在のように整備されたものではなく、石畳が敷かれたのは、江戸時代の頃とされています。また、石畳の幅も中央の一部のみでした。そこで近年、登山者の増加に伴い、昭和36(1961)卑11月、紘本山第66世日達上人の代に大改修工事を行って現在の幅に拡張されました。その折には、石垣の改修工事も行われています。
 この参道の両側には、蓮蔵坊をはじめ、浄蓮坊・理境坊・久成坊・百貫坊・蓮東坊・寂日坊・本住坊・観行坊・本境坊・蓮成坊・了性坊・南之坊の十三カ坊が建ち並んでいます。
 これらの十三カ坊は、いずれも第二祖曰興上人、第三祖日目上人、第四世日道上人の御弟子方によって開創された建物です。
 また、潤井川に沿って、妙遠坊・報恩坊・遠信坊・東之坊・本種坊・石之坊・雪山坊の七カ坊、客殿前広場の南側に、妙泉坊・妙住坊・遠寿坊の三カ坊が建ち並んでいます。
 塔中は、全国から登山される信徒の宿坊として使用されてきました。
 昨年は、『立正安国論』正義顕揚750年の記念事業である総本山総合整備事業により、塔中坊建替え工事が行われ、将来起こりうる地震に備え、耐震構造の塔中坊として新築、または改築して、信徒が安心して利用できるようになりました。
 私たちは、この整備された総本山へ、折伏入講した方と共に登山参詣し、御命題の成就と自らの罪障消滅、さらには日々の精進を誓い合って、さらなる信行に励むことが大切です。