平成20年2月16日付
中央の白い塔が「新六万塔」、その右側が「旧六万塔」です。
 奉安堂の正面東側に、旧六万塔と新六万塔が建てられています。
 旧六万塔は、宝永(ほうえい)元(1704)年9月13日、第24世日永上人の代に、現在の富士宮、富士、沼津、東京、金沢、京都、大阪、徳島等の法華講衆が、六億万遍の唱題行を行い、その功徳をもって建立された高さ4メートルの六角柱の石塔です。
 またこの旧六万塔の西側には、新六万塔があります。新六万塔は、平成6(1994)年4月28日、第67世日顕(にっけん)上人の代に、全国の僧俗が、百日間に六百億遍の唱題行を行い、その功徳をもって建立された高さ6メートルの六角柱の石塔です。
 それぞれの六万塔の正面には、南無妙法蓮華経日蓮大聖人と御本仏の御名が刻(きざ)まれ、右前側面に上行(じょうぎょう)菩薩、右後側面に無辺行(むへんぎょう)菩薩、左前側面に浄行(じょうぎょう)菩薩、左後側面に安立行(あんりゅうぎょう)菩薩の本化の四菩薩の名が刻まれています。
 この六万塔について、前御法主日顕上人猊下が、
 「我が日蓮正宗僧俗が、自行化他の題目を誓願の如く唱えて即身成仏の大功徳を確信し、その心をもって広宣流布・民衆救済に向かう大直道を、法界に向かって堂々と標示する妙塔であります」(大白法 414号)
と説かれるように、この塔は、我々僧俗が、御本仏大聖人に対し奉り御報恩謝徳申し上げ、広宣流布に向かって、地涌の菩薩の眷属(けんぞく)として自行化他に亘る真剣な唱題と、その功徳をもって多くの衆生を救済していく強い志のもとに建立されたのです。
 大聖人は『御義口伝』に、
 「今日蓮等の類南無妙法蓮華経と唱へ奉る者は皆地涌(じゆ)の流類なり」(御書 1769n)
と説かれ、日蓮正宗の僧俗は、皆地涌の菩薩の眷属であるとされています。
 我々はその強い自覚のもと、大聖人が『諸法実相抄』に、
 「末法にして妙法蓮華経の五字を弘めん者は男女はきらふべからず、皆地涌の菩薩の出現に非ずんば唱へがたき題目なり。日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが、二人三人百人と次第に唱へつたふるなり。未来も又しかるべし。是あに地涌の義に非ずや」(同 666n)
と説かれるように、六万塔の甚深の意義を拝し、御題目を常に唱えて尊い使命を全うし、未だ日蓮正宗の信仰をしていない人たちに大聖人の仏法の話をして、迷いの中から救っていきましょう。