平成23年5月16日付
                     特別御供養の大事な意義
 皆さん、元気に学校に通っていますか。
 本年十二月に特別御供養が行われることになり、皆さんの手元にパンフレットが届いていると思います。今回の特別御供養は、立正安国論正義顕揚七百五十年の記念事業のすべてを成し遂げるために行われるものです。
 特に、総本山大石寺の歴史を伝える重要な伽藍「御影堂」を未来に護り伝えるための大改修工事が、現在の事業の中心として進められています。
 御影堂は、とても大切な意義のある堂宇です。その工事に当たって御供養させていただけることは有り難いことです。

御影堂の建立について
 現在、大改修中の御影堂は、今から三百七十年以上も前の寛永九(1632)年、総本山第十七世日精上人の代に再建された建物です。阿波徳島(現在の徳島県)の藩主・蜂須賀至鎮公の夫人である敬台院の寄進によって再建されました。
 その後、第二十四世日永上人の代の元禄十三(1700)年と、第五十六世日応上人の代の明治三十五(1902)年に修理されました。さらに第六十六世日達上人の代の昭和四十六(1971)年にも大修復がされています。

御影堂は重要な堂宇
御影堂の内部の須弥壇には、日精上人が延宝七(1679)年に認められた大曼荼羅御本尊が奉安され、その御前には、嘉慶二(1388)年に第六世日時上人が造立された日蓮大聖人等身の御影が安置されています。この御影は越前の仏師・法橋快恵によって謹刻されました。
 このように御影堂は、御本尊様と共に大聖人様の御影が御安置される堂宇です。「大聖人様が仏様である」と正しく信じ拝する日蓮正宗において、大聖人様の御影を御安置する意義は大切です。それは、御影を表わすことには、大聖人様がいつの時代にも常に住していらっしゃるということ、そして後代の人々に御姿を知らせるという意味があるからです。
 御影堂は、昔から大石寺の象徴として大切に護られてきました。現在も、御影堂は奉安堂の直前に位置しています。また、御影堂を中心としてその他の建物が建てられ整備されていることを考えても、重要な堂宇であることが判ります。
 また、毎月の御報恩御講をはじめ、御霊宝虫払大法会・宗祖日蓮大聖人御大会の二大法要などの最も大事な儀式が御影堂で奉修されます。


平成の大改修工事の成就は私たちの使命
 日興上人様は、日目上人様に対して、
「御影堂そして墓所を大切に管理し、必要があれば修理を行い、勤行に励み、広宣流布に向かって精進するべきです(趣意)」(御書1883)
と仰せられています。したがって、日目上人様をはじめ御歴代の御法主上人猊下は、御影堂の荘厳に努めてこられたのです。そして平成の時代に至って、今回行われている大改修工事も、日興上人様の仰せられた修理の一環であることは、言うまでもありません。
 また、今回の工事は、すべてを解体して行うというたいへん大がかりなもので、建立以来初めてのことです。この御法主上人猊下がなされる尊い事業に、御供養を申し上げることで私たちも連ならせていただけるのです。滅多にない機会であるこの時に巡り会えたことは、たいへんに有り難いことですね。
 御法主日如上人猊下は、
「立正安国論証義顕揚七百五十年の特別御供養につきまして(中略)御供養者全員の名簿を総本山御影堂の須弥壇の下に埋納したいと思います」(大白法715号)
と仰せあそばされています。
 これは、御供養に参加した皆さんの名前を残してくださるということです。私たちも親から子、子から孫へと、御供養の精神を未来に伝え、名を残していただくにふさわしい信徒になっていこうではありませんか。

毎日の積み重ねが大事
 仏道修行は、毎日真心を込めて行うことで自分が磨かれていきます。
 皆さんは、毎日一生懸命に勤行と唱題に励んでいますね。また、多くの人に大聖人様の正しい仏法を教えてあげるために折伏にもがんばっています。
 特別御供養に取り組む私たちの姿勢も、毎日の心がけが大切です。今から計画をしっかりと立てて、積極的に取り組みましょう。