平成23年3月16日付


 皆さん、こんにちは。
 三月と四月は「出会いと別れの季節」と言われ、お友達や学校と離れる悲しみもありますが、新しいお友達との出会いや新しい環境に胸をふくらませる、期待と希望に満ちあふれた季節です。
 そこで、四月から新学期を迎える皆さんに、心がけてほしいことをお話したいと思います。

一年の目標を立てよう
 皆さんは、四月から新しい学年になり、新しい生活が始まります。心機一転、この一年間が充実したものになるように、まず目標を立てましょう。
 たとえば、「勉強をがんばる」「運動をがんばる」「友達をたくさん作る」でもよいでしょう。
 または、手が届くようで届かない、できそうでできない、高い目標を立てるのもいいでしょう。
 目標があるということは、それを達成しようと努力することができるということです。
 江戸時代の米沢藩主(現在の山形県米沢市)・上杉鷹山の、
「為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬ人の為さぬなりけり」
という有名な言葉があります。
 これは、やろうと思えば何でもできる。できないのは、やらないからだ。やろうとすることは、他人のためではなく、自分のためになる、という意味です。
 目標を達成するためには、計画を立てて実際に行動することが大切です。これらは皆さん自身にとって、大きな力になるでしょう。
 日蓮大聖人様は『経王殿御返事』に、
「心して信心強盛にこの御本尊に御祈念しなさい。何事も成就しないことがあろうか。すべて叶うのである(趣意)」(御書六八五n)
と仰せられ、御本尊様にしっかりと御題目を唱えて、目標に向かって努力すれば、必ず達成できると御教示されています。

物事に積極的に取り組もう
 皆さんは、お父さんやお母さんのお手伝い、学校の清掃や授業の準備など、日常生活の中で自分ができることを進んで行っていますか。
 日蓮大聖人様は『上野殿御返事』に、
「花は開いて果となり、月は必ず満ちて満月となり、灯は油をさせば光を増し、草木は雨が降れば生い茂る。人は善い行いをなせば必ず栄える(趣意)」(同一四四六n)
と仰せられています。
 やろうと思えばできるけど、面倒だからやらない、という人はいませんか。どんな当たり前のような小さなことでも、積極的に取り組んでいくことが大切なのです。一つひとつは些細なことかもしれません。人が「嫌だな」「やりたくない」と思うことでも勇気を持って行動する。その積み重ねが大きな徳となり、必ず自分に返ってくるのです。
 自分ができる「いいこと」を積極的に実践してください。皆さんの行動は、「日蓮大聖人様の教えを信仰する子供は立派だな」と人の心を動かし、折伏にも繋がっていくのです。

勤行・唱題に励もう
 毎日、家族揃って朝夕の勤行をしましょう。
 朝の勤行では御本尊様に、「今日一日よろしくお願いします」、夕の勤行では「今日一日ありがとうございました」と感謝申し上げましょう。
 御法主日如上人猊下は、昨年総本山の広布坊で行われた少年部大会の砌、
「毎日の心掛けとしては、朝晩の勤行をしっかり行うことが最も大切であります。朝夕の勤行は仏道修行の基本であり、大御本尊様の計り知れない大きな功徳を受ける元であります」(大白法 七九五号)
と御指南されています。
 朝夕の勤行を一生懸命勤めることによって、楽しく充実した毎日を過ごすことができるのです。
 皆さんのこれから始まる新年度の一年が充実したものになるように、また目標を達成できるように、朝夕の勤行をしっかり行い、御本尊様に御祈念していきましょう。