平成22年12月16日付
                クリスマスは謗法ですか? 
 皆さん、だんだん寒くなってきましたが、お元気ですか。
 前回は「謗法について」お話をしました。その後、お友達から「クリスマスは謗法ですか?」という質問がありましたので、答えたいと思います。

日本のクリスマス
 十二月に入ると、学校の登下校や町の中には、クリスマスソングやツリー、サンタクロースの恰好をした人やキャラクターなど、「クリスマス」に関する物でたくさんあふれていますね。
 それらはとてもキラキラしていて、見る人に興味と楽しい気分を与えてくれるかも知れません。でも、クリスマスが本来はどのような行事であるかを、皆さん知っていますか。
 日本ではキリスト教徒でない家庭にとっても「特別な一日」として広まっていき、子供たちにとっては「ずっと欲しかった物をサンタさんからもらえる日」であり「クリスマスケーキを食べられる日」と思われ、年末商戦の時期であることから様々なイベントが設けられていますね。
 このように宗教とは、無関係な年末の大きなイベントとしてとらえがちですが、実は、「イエス・キリスト」と呼ばれるキリスト教の教祖が降誕したとされる十二月二十五日を祝う、キリスト教の宗教儀式が元となっているのです。欧米では、特にこの日は教会の儀式に参加し、神への感謝を新たにする日であるとされています。
 ですから、皆さんが、たとえ他宗の記念日を祝う気持ちがないとしても、クリスマスのイベントに参加することで、キリスト教の記念日のお祝いに知らず知らずのうちに荷担していることと同じことになり、やがては自分の生命が謗法の教えに染められてしまうことになるのです。

謗法与同罪について
 謗法与同罪とは、「日蓮大聖人様の正しい教えを信じていても、間違った教を指摘しないで見て見ぬふりをしたり、他の宗教の行事に参加をするならば、大聖人様の教えに背くことと同じです」という意味です。
 大聖人様は四条金吾というご信徒に送られたお手紙の仲で、
「日本中の人々は、みな謗法の人になってしまいました。同じように、四条金吾さんの主君も謗法の人になってしまったのです。心では南無妙法蓮華経と信じていても、あなたも一緒に間違った教を行うならば、謗法与同罪からはのがれられません。(趣意)」(御書七四四n)
と仰せられています。ですから、「私は日蓮正宗を信仰しています」と言っても、クリスマスの習慣に流されてしまうことは、間違った教えを見て見ぬふりをすることになります。
 なぜ謗法はいけないのでしょうか。前回もお話ししましたが、御法主日如上人猊下は、「世の中の不幸と苦悩と混乱の原因は、すべて謗法にあります」と御指南あそばされています。
 では、どうすれば謗法与同罪にならないのでしょうか。お手紙の続きの中で、
「四条金吾さんは主君に対して私の正しい教えを話しました。今は信じてくれなくても、正しい仏法の教えをお話しましたから、あなたは謗法与同罪にはなりません。諸天善神もあなたを守ってくれるでしょう(趣意)」(同n)
と大聖人様は仰せられています。

大聖人様の仏法が幸せの根源
 皆さんの周りの「クリスマス」を楽しんでいるお友達にも、本来は宗教的な行事であり、知らないうちに謗法に毒されていくことを教えてあげることが大切です。
 世間の人々は、楽しく生活したいという思いから、多くの人々に働きかけてイベントなどを企画したり行ったりしますが、その元には宗教が関係する行事も少なくありませんから、気をつけなければいけません。そうした誤った宗教に関わる行事に参加していては、本宗の本当の幸せを得ることはできません。この機会に、宗教の正邪など信心についてお話しましょう。
 大聖人様は、
「素直に間違った教えを捨てて、ただ法華経を信じ、南無妙法蓮華経と唱える人は、過去から現在までの苦しみの因縁から解き放たれ幸せになります(趣意)」(同六九四n)
と仰せられています。
 ただ大聖人様、御本尊様を信じ、一生懸命に御題目を唱え、弘めることによって、世界中のすべての人々が幸せになれるのです。
 間もなくお正月を迎えます。
 お正月といえば、テレビで謗法の神社やお寺にたくさんの人が行列を作って参拝している姿が放送されますが、これも謗法の姿です。
 皆さんは、必ず日蓮正宗のお寺の元旦勤行に家族で参加して、一年の決意を御本尊様にご報告いたしましょう。
 今年も残りわずかです。毎日朝夕の勤行と唱題を真剣に行い、間違った教えに迷わされない強い心になって、折伏に励んでいきましょう。