平成18年11月16日付
あいさつをしよう

「あいさつ」をしていますか?
皆さんは、気持ちよく「あいさつ」をしていますか?
「おはようございます」と、朝起きたとき家族に大きな声であいさつをしていると思います。これは当たり前のことですが、とても大切なことなのです。
 今回は、この「あいさつ」についてお話をしたいと思います。


あいさつは感謝の気持ちを込めて
皆さんは、どのようなあいさつの言葉を思い浮かべますか?
 たとえば、「おはようございます」「こんにちは」「ありがとうございます」「さようなら」など、たくさんあると思います。これらを元気よく大きな声で言うと、とても気持ちがよいものですね。
 また、あいさつをされて嫌な気持ちになる人はいません。そのようなことから、あいさつはとても不思議な力があると言えます。それは、なぜでしょうか?
 答えは、自分があいさつをしたときのことを思い出してみるとわかります。お友達に「こんにちは」と笑顔であいさつをすると、お友達も「こんにちは」と笑顔になります。とても心地よいですね。
 あいさつは自分の心と相手の心が触れ合うことのできる大切な行いです。さらに、そこからお互いの信頼関係も生まれます。
 そして、あいさつは「される」ものではなく「する」ものであるということです。少し難しい言葉になりますが、あいさつとは「礼儀」の一つです。「礼儀」とは相手に心開いて、相手を尊敬することです。
 ですから、あいさつをするときは必ず頭を下げます。あいさつとは、相手を敬い、感謝の気持ちを込めて自ら進んで行うことが大事です。

 
 不軽菩薩のお姿
 法華経に不軽菩薩という方のお話が説かれています。
 不軽菩薩は、あらゆる人々に手を合わせて「私は深くあなた方を敬います。あなた方は必ず成仏をします」と頭を下げました。すると礼儀を知らない人々は、不軽菩薩に対して石を投げつけたり、杖で打ったりしたのです。
 しかし、不軽菩薩はその行いをやめませんでした。「道行くすべての人々には仏性が具わっており、正しい信仰に縁をすれば必ず幸せになることができる尊い人々である」との気持ちで手を合わせ続けたのです。
 その結果、長い時間はかかりましたが、人々は幸せな成仏の境界に至ることができたのです。
 このお話は、不軽菩薩が折伏を行う姿を示されものです。相手がどのような人であっても、尊敬し、礼儀を尽くすことが大切なのです。
 私たちには、真の平和な社会を実現していく使命があります。それは、すべての人々に大聖人様の正しい仏法を弘め伝えて、みんなが日蓮正宗の信仰を根本として生活をするようにしていくことです。
 ですから、知る知らないに関わらず、人と接するときには相手を敬い、礼儀を尽くすように心がけましょう。その第一歩があいさつをすることなのです。


仏様に御報恩を申し上げよう
 仏法においては、仏様に対する礼儀が一番大切です。正しい法を説かれ、私たちをお守りくださる仏様に「ありがとうございます」との報恩感謝の気持ちで御題目を唱え、ごあいさつをすることは当然のことです。
 その基本となるのが勤行です。朝夕の勤行は御本尊様を敬い感謝申し上げるための仏道修行です。
 大聖人様は、
「毎日の自分自身の振る舞いを大事にしていきなさい(趣意)」(御書一一七四)
と仰せです。この「振る舞い」とは大聖人様の教えを信じて行うことです。つまり、毎日欠かさずに勤行を行い、仏様に報恩感謝を申し上げることが大切です。これが私たちの礼儀の基本なのです。
 この勤行を毎日実践して、家族、学校の先生やお友達、そして周りの方々に元気よくあいさつをして、明るい毎日を過ごしましょう。