平成18年6月16日付
         『立正安国論』正義顕揚750年をめざして
『立正安国論』
立正安国論は、文応元(1260)年7月16日、日蓮大聖人様が当時の最高権力者であった北条時頼に提出されたお書き物です。
 大聖人様がおられた鎌倉時代は、大地震や異常気象が相次ぎ、飢えや病気で苦しむ人が数多くいました。そのことが原因でなくなる人も多かったのです。
 そこで、大聖人様はその人々を救済するために『立正安国論』を著されました。その中で大聖人様は、
「その苦しみの原因は、世の中の人々が誤った宗教や思想を信じているためである。安心して生活ができるように、正しい南無妙法蓮華経の教えを信じなさい。そして、このことを多くの人々に伝えて、南無妙法蓮華経を弘めていきなさい(趣意)」
と仰せになっているのです。
 本年より3年後の平成21年には、この『立正安国論』が著されてから750年の佳節を迎えます。
 日蓮正宗においては、この大切な佳節を記念して、「『立正安国論』に示されている通り、信心修行を実践して法華講員の倍増をめざそう」との目標を、御法主上人猊下より戴いたのです。


『立正安国論』正義顕揚七百五十年の目標
 今年の4月には「立正安国論正義顕揚750年記念局」が設置され、その中で4つの大きな目標が決められました。
 その目標とは、
@記念大法要並びに大結集総登山
A地涌倍増大結集推進
B総本山総合整備事業
C記念出版事業
の四つです。
 では、次にこの目標について説明をしていきます。
  
 記念大法要並びに大結集総登山
 「記念大法要」は、『立正安国論』を提出された日を記念して、平成21年7月16日に総本山において行われる予定です。もう一つの「大結集総登山」は、法華講員の倍増を記念して、総本山に大結集の御登山をさせていただきます。

 
 地涌倍増大結集推進
 これは、先に説明した「大結集総登山」を達成するために、法華講員の倍増を具体的に進めていく活動で、最も重要な目標です。
 この目標は、私たちが折伏しなければ達成できません。大聖人様は世の中の人々を救済するために『立正安国論』を著されました。ですから私たちは、その大聖人様の御心をしっかりと胸に刻んで折伏することが大切です。
 皆さんの周りには、信心をしていないお友達や親戚の方が大勢いると思います。その人たちに、勇気を持って一生懸命に信心の話をしていきましょう。

 
 総本山総合整備事業
 この事業は、大きく分けて二つあります。
 一つ目は「御影堂」の大改修です。
 御影堂は、総本山において重要な法要が行われる建物で、静岡県の有形文化財にも指定されています。現在の建物は、江戸時代に建てられてから370年以上も経っています。そのため、大地震が起こると、大きな被害を受けると診断されています。そこで、地震などにも耐えられるように、大改修が行われることになったのです。
 二つ目は、総本山塔中の宿坊の建て替えと耐震工事です。これらも、地震などから護るために行われるのです。

 


 記念出版事業
 『御書教学辞典』が発刊される予定です。これは、御書を拝読するのに必要な語句について約2万項目を解説した辞典です。その他に、海外の信徒用の書籍が出版されます。
 
 平成21年に向かって前進しよう
 以上のように、『立正安国論』が提出されてから750年の佳節を迎えるに当たって、4つの大きな事業が行われるのです。
 御法主日如上人猊下は、
 「今、日蓮正宗の信心においても、最も大事なことは、平成21年に向かって、僧侶と信徒が一致団結・異体同心して4つの目標を達成することである(趣意)」(大白法六九二号)
 と御指南されています。
 皆さんも、これら4つの大目標の達成に向けて、地涌の友の一員として精一杯がんばっていきましょう。