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大白法 平成30年6月16日付 | |
42ページ 異体同心 | |
異体同心とは、別々の人が、同じ志を持って心を一つにすることです。 こんぼん 私たちにとっての異体同心は、日蓮大聖人様の教えを根本に、御法主上人猊下の御指南のもと、広宣流布に向かって心を一つにし、仏道修行に精進することです。 中国に、次のような故事があります。 「昔、殷の紂王という暴虐な王様がいて多くの人が苦しんでいました。 これを討つために、周の武王のもとに八百の諸侯が集まりました。 殷の紂王は、七十万騎もの大軍をもっていましたが、一人ひとりの兵士は紂王の政治に不満を持っていたので心はバラバラでした。一方で、周の軍勢は少数だったけれども、心を一つにして精いっぱい戦いました。その結果、殷の大軍を打ち破ることができたのです」 大聖人様はこの故事を挙げられ、 「異体同心なれば万事を成じ、同体異心なれば諸事叶ふ事なし」(御書1389㌻) と、同じ集団にいてもそれぞれの心が離れていては何の成果も出ない一方で、人数は少なくても周の軍勢のように、一つの目標に向かって皆が心を一つにすれば、不可能だと思われるような大きな目標も、必ず成し遂げられると仰せになられています。 また、 「総じて日蓮が弟子檀那等自他彼此の心なく、水魚の思ひを成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱へ奉る処を、生死一大事の血脈とは云ふなり。然も今日蓮が弘通する処の所詮是なり。若し然らば広宣流布の大願も叶ふべき者か」(同 514㌻) と、異体同心して南無妙法蓮華経を唱えていくところに、広宣流布の大願も成就していくと仰せです。 さらに御法主日如上人猊下は、 「『天の時は地の利に如かず。地の利は人の和に如かず』という言葉があります。戦においては、天の時、地の利も大事です。しかし何が一番大事かというと、人の和なのであります。和とは異体同心です。天の時も、地の利も、人の和にはかなわないのです」(大白法753号) と御指南されています。 このように、私たちは、異体同心して日々の修行に精進していくことが大切です。 ★ポイント 御法主日加上人猊下御指南 「自分の意見にみんなが異体同心することが異体同心であると思ってしまうと、栄当の異体同心ではないのです。 では、どこに異体同心をするのかと言いますと、これは仏様の教えです。仏様に異体同心をしていく、仏様の心に同心していくことが大事なのです」(大白法751号) |