せっ せん ぼう |
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平成21年3月31日撮影 |
大石寺塔中、雪山坊が昭和元年(1926年)に日蓮正宗総本山第五十九世日亨上人によって御創建された。 はじめ登座前に日亨上人は、静岡県三島にほど近い畑毛(現在の田方郡函南町)の雪山荘に居住され、その内に雪山文庫(図書館)を設けて宗内古文書を取り調べ編纂作業をなされていたが、昭和元年三月一日、第五十九世の猊下となられ、大石寺に晋山され、引き続き御書等の編纂の為、常唱堂の南側に雪山坊を建立され、雪山文庫も隣接する場所に移転された。 和洋あわせて約四千冊の蔵書があったが、上人滅後は御宝蔵および図書館に納められた。 昭和二年十二月、大坊より雪山坊に移り、同三年六月に猊座を御隠居されてから『日寛上人全伝』『南条時光全伝』『妙寿日成貴尼全伝』を発行し、同十年に『宗学要集』を発刊、続いて同十二年に『身延離山史』、同十三年に『富士宗学全書』(百三十四巻)を完成された。 戦後も、『富士日興上人詳伝』を執筆され、同二十七年四月二十八日立宗会に『日蓮大聖人御書全集』と『日蓮正宗聖典』が完成した。その他にも幾多の論苑の稿を築かれ宗史の資料となっている。 昭和三十二年十一月二十三日、御歳九十一歳で御遷化された。 雪山坊はその後、同三十九年三月、六十六世日達上人の代に鉄筋コンクリート三階建てに再建新築された。 『立正安国論』正義顕揚七百五十年記念局「総本山総合整備事業」の一環として、新築落慶法要が平成20年12月6日、御法主日如上人猊下大導師のもと奉修された。 |
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