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唱題行(1月2日)の砌 |
平成二十八年一月二日 於総本山客殿 宗旨建立七百六十四年「折伏躍進の年」あけましておめでとうございます。 皆様には、すがすがしく「折伏躍進の年」の新春を迎え、決意も新たに、いよいよの精進・御奉公をお誓いのことと存じます。 既に皆様も御承知の通り、宗門は昨年三月七日・八日の両日、第二祖日興上人御生誕七百七十年奉祝大法要を宗内僧俗代表の出席のもと厳粛に奉修申し上げ、次いで三月二十二日より三十一日までの十日間にわたり、奉祝記念法要ならびに法華講員五〇パーセント増達成記念大会を全国各支部の指導教師ならびに御信徒が集い、厳粛かつ盛大に奉修申し上げることができました。 この折、私どもは二祖日興上人の令法久住、広宣流布に尊い御一生を捧げられた崇高なるお振る舞いを拝し、心から報恩感謝申し上げるとともに、一人ひとりが、 「未だ広宣流布せざる間は身命を捨てゝ随力弘通を致すべき事」(御書一八八四n) との日興上人の御遺誡を胸に、広布達成へ向けて全魂を傾注して御奉公に励んでいくことを、固くお誓い申し上げたのであります。 申すまでもなく、広布達成は御本仏宗祖日蓮大聖人の御遺命であります。また、私どもに課せられた最も大事な使命であります。 私どもは、この御遺命を拝するとき、改めて世の中の不幸と混乱と争いの原因は、すべて邪義邪宗の謗法の害毒にあることを知り、一人ひとりが、 「法華折伏破権門理(法華は折伏して権門の理を破す)」(学林版玄義会本下 五〇二n) の金言を胸に、謗法を対治し、御本仏宗祖日蓮大聖人の本因下種の仏法に帰依してこそ、初めて世の中の平和も、人々の幸せも築くことができることを銘記し、講中一結して破邪顕正の折伏を決然として行じていくことが最も肝要であります。 されば『如説修行抄』には、 「法華折伏破権門理の金言なれば、終に権教権門の輩を一人もなくせめをとして法王の家人となし、天下万民諸乗一仏乗と成りて妙法独りはむ昌せん時、万民一同に南無妙法蓮華経と唱へ奉らば、吹く風枝をならさず、雨土くれをくだかず、代はぎのうの世となりて、今生には不祥の災難を払ひて長生の術を得、人法共に不老不死の理顕はれん時を各々御らんぜよ、現世安穏の証文疑ひ有るべからざる者なり」 (御書 六七一n) と仰せであります。 「法華折伏破権門理」すなわち「法華は折伏して権門の理を破す」と仰せのように、法華経の経体そのものが摂受ではなく、折伏であります。 よって、大聖人様は『百六箇抄』に、 「日蓮は折伏を本とし摂受を迹と定む。法華折伏破権門理とは是なり」 (同一七〇〇n) と仰せられ、五濁乱漫として人心が極度に撹乱し、邪智謗法の横行する末法濁悪の世においては、相手の誤りを容認しつつ、次第に誘引して正法に導く摂受ではなく、邪義邪宗の謗法を毅然として打ち破る、破邪顕正の折伏をもってすべきことを明かされているのであります。 されば『聖愚問答抄』には、 「今の世は濁世なり、人の情もひがみゆがんで権教謗法のみ多ければ正法弘まりがたし。此の時は読誦・書写の修行も観念・工夫・修練も無用なり。只折伏を行じて力あらば威勢を以て謗法をくだき、又法門を以ても邪義を責めよとなり」(同 四〇三n) と仰せられているのであります。 私どもは、この御金言を拝し、末法本未有善の衆生を救済する最善の方途は、折伏以外にはないことを銘記し、一人ひとりが一切衆生救済の大願のもと、講中一結して折伏を行じていかなければならないのであります。 どうぞ皆様には、平成三十三年・宗祖日蓮大聖大御聖誕八百年、法華講員八十万人体勢構築へ向けて、一人ひとりが決意を新たにして、勇躍として折伏に打って出られ、各支部ともに本年度の折伏誓願を必ず達成されますよう心から願うとともに、皆様のいよいよの御健勝をお祈り申し上げ、本日の挨拶といたします。 |