御法主日如上人御指南 
7月度唱題行の砌
平成二十六年七月一日
於 総本山客殿
 皆さん、おはようございます。
 本年も恒例によりまして、七月度の唱題会を行うことになりました。
 基本的には毎日、午前八時より一時間、唱題行を行いますが、七日と十三日と十五日は午前七時より御影堂において御講を奉修いたしますので、唱題行は午前九時より行うことになります。よって御参加される方々は、この点、よろしく御承知置きくださるようお願いいたします。
 さて、皆様も既に御承知の通り、いよいよ明年三月には日興上人御生誕七百七十年をお迎えいたします。
 宗門はそれまでに、全国の法華講支部が漏れなく、法華講員五〇%増の誓願を達成して、晴れて仏祖三宝尊へ御報告申し上げなければなりません。
 そもそも誓願とは、自らが成仏するとともに、一切衆生を救済せずにはおかないという固い決意でありまして、我ら地涌の菩薩の眷属たるもの、この誓願を立てたからには万難を排し、必ず達成しなければなりません。
 大聖人様は『松野殿御返事』に、
  「帝釈遥かに天より見下ろし給ひて思し食さるゝ様は、魚の子は多けれども魚となるは少なく、菴羅樹の花は多くさけども菓になるは少なし。人も又此くの如し。菩提心を発こす人は多けれども退せずして実の道に入る者は少なし。都て凡夫の菩提心は多く悪縁にたぼらかされ、事にふれて移りやすき物なり。鎧を著たる兵者は多けれども、戦に恐れをなさゞるは少なきが如し」(御書一〇四八n)
と仰せであります。
 とかく、善事をなさんとすると悪縁に誑かされて、途中で挫折しやすいものでありますが、それを乗りきっていくためには、しっかりと唱題を行うことであります。
「湿れる木より火を出だし、乾ける土より水を儲けんが如く」(同七一八n)
強盛なる信念力をもって唱題に励み、その功徳と歓喜をもって折伏に打って出ることが、折伏成就につながる大きな力となってくるのであります。
 なかんずく、明年の誓願達成の期日まで、残りあと二百四十日余、この二百四十日余を一時も無駄にすることなく折伏を行じていけば、諸天善神も加護され、誓願は必ず達成できると強く確信いたしております。
 されば、皆様にはいよいよ唱題に励み、もって一意専心、講中挙げて全力で折伏に取り組み、必ず折伏誓願を達成されますよう心からお願いをいたしまして、本日の挨拶といたします。