御法主日如上人御指南 
御法主上人猊下お言葉
法華講新年初登山 代表信徒御目通りの砌
  (令和六年一月二日 於総本山対面所)

 皆様、新年、明けましておめでとうございます。
 末法濁悪の世に在って、折伏が困難であることはもとより承知のことであります。しかし、その困難を乗り越えるために何が一番大事なのかと言うと、大聖人様は、
「異体同心なれば万事を成ず」(御書一三八九n)
とおっしゃっているのであります。
 この御文の「万事」とは、すべてにわたってという意味です。つまり、折伏もそうであります。異体同心の団結が一切の鍵になるわけです。
 したがって、折伏については、講中が指導教師と講頭を中心に、しっかりとスクラムを組んでいくことが大事であります。そのような体勢を構築していきませんと、誓願は達成できません。
つまり、僧俗一致・異体同心であれば「万事を成ず」るわけであります。
 これは皆さん方、御信徒だけの問題ではなく、我々僧侶にとっても非常に大事なことであります。つまり、指導教師である住職・主管と御信徒の皆様方とが僧俗和合するところにすべてが達成するのでありますから、この辺のところを本年はしっかりと気を付けられまして、折伏に精進していただきたいと思います。
 特に昨今、世界的に見てもコロナ禍や戦争等々、末法濁悪の世相そのままの現証を映し出しております。まさに今こそ、私達は大聖人様の教えに従って、妙法広布へ全力を傾注し、御奉公の誠を尽くしていかなければならないのではないかと思います。
 されば、まず、各講中ともに異体同心していくこと、そして法華講全体が異体同心していくこと。この原点に立ち返って、スクラムを組んで妙法広布に前進していくことが最も肝心ではないかと思います。
 どうぞ、皆様方にはいよいよ異体同心の団結をもって、コロナ禍を乗りきり、勇躍として妙法広布に向けて御精進されますよう心からお祈り申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。
 本年も、よろしくお願いいたします。