御法主日如上人御指南 
御法主上人猊下お言葉
一月度広布唱題会の砌  (令和五年一月一日 於総本山客殿)

宗旨建立七百七十一年の新春、明けましておめでとうございます。
 皆様には、すがすがしく新年を迎えられ、「折伏躍動の年」の初の広布唱題会に参加され、決意も新たに、いよいよの御精進をお誓いのことと存じます。
 本年「折伏躍動の年」は、私ども一同、仏祖三宝尊への御報恩謝徳のもと、僧俗一致・異体同心の盤石なる体勢を構築して大折伏戦を展開し、もって一天四海本因妙広宣流布達成へ向けて大きく前進すべき、まことに大事な年であります。
 特に今、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延によって、日本のみならず世界中が騒然とした様相を呈し、各所で様々な混乱と支障をきたし、大きな障害となっていますが、私どもは改めて『立正安国論』の御聖意を拝し、一人ひとりが妙法の広大無辺なる功徳を拝信して自行化他の信心に住し、真の世界平和と仏国土実現を目指して、今こそ勇躍として破邪顕正の折伏を行じていかなければなりません。
 大聖人様は『開目抄』に、
「夫、摂受・折伏と申す法門は、水火のごとし。火は水をいとう、水は火をにくむ。摂受の者は折伏をわらう、折伏の者は摂受をかなしむ。無智・悪人の国土に充満の時は摂受を前とす、安楽行品のごとし。邪智・謗法の者の多き時は折伏を前とす、常不軽品のごとし。譬へば、熱き時に寒水を用ひ、寒き時に火をこのむがごとし。草木は日輪の眷属、寒月に苦をう、諸水は月輪の所従、熱時に本性を失ふ。末法に摂受・折伏あるべし。所謂、悪国・破法の両国あるべきゆへなり。日本国の当世は悪国か、破法の国かとしるべし。」(御書 五七五n)
と仰せであります。
 まさしく今、末法は「邪智・謗法の者の多き時」にして、この時は摂受ではなく、折伏をもってすることが肝要であるとの御教示であります。この御指南を改めて拝し、講中一同、決意も新たに異体同心して一意専心、折伏を行じていくことが肝要であります。
 各位にはこのことを銘記され、「折伏躍動の年」にふさわしく、一天広布へ向けて折伏を行じ、いよいよ精進されますよう心から願い、本日の挨拶といたします。