御法主日如上人御指南 
御法主上人猊下お言葉
唱題行(1月31日)の砌
(令和3年1月31日 於 総本山客殿)

 本年一月度の唱題行最終日に当たりまして、一言申し上げます。
 既に皆様方も御承知の通り、宗門は昨年、かねて御宝前にお誓い申し上げました宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年、法華講員八十万人体勢構築の誓願を見事、達成することができました。これもひとえに、全国の法華講支部の指導教師ならびに御信徒の方々の強盛なる信心と、折伏誓願達成へ向けての弛まぬ実践の賜物と心から感謝申し上げます。
 特に、昨年は新型コロナウイルス感染症によって、日本をはじめ世界的にも様々な障害がありましたが、皆様方には一天広布を願う篤き情熱と、僧俗一致・異体同心、講中一結して万難を排し、たくましく折伏を実践して、かくの如く成果を挙げられましたことを心からうれしく思います。
 大聖人様は『法華初心成仏抄』に、
「仏になる法華経を耳にふれぬれば、是を種として必ず仏になるなり。されば天台・妙楽も此の心を以て、強ひて法華経を説くべしとは釈し給へり。譬へば人の地に依りて倒れたる者の、返って地をおさへて起つが如し。地獄には堕つれども、疾く浮かんで仏になるなり。当世の人何となくとも法華経に背く失に依りて、地獄に堕ちん事疑ひなき故に、とてもかくても法華経を強ひて説ききかすべし。信ぜん人は仏になるべし、謗ぜん者は毒鼓の縁となって仏になるべきなり。何にとしても仏の種は法華経より外になきなり。」
 (御書一三一六n)
と仰せであります。
 皆様にはこの御金言を拝し、これからもなお一層の精進をもって、いかなる困難・障害が惹起しょうが、大御本尊様への絶対の確信のもと唱題に励み、その唱題の功徳と歓喜をもって乗り越え、力強く折伏を実践され、講中一括して一天広布へ向けて、いよいよ御精進されますよう心からお願い申し上げ、はなはだ粗略ながら本日の挨拶といたします。