御法主日如上人御指南 
御法主上人猊下お言葉
10月度 広布唱題会の砌
(令和2年10月4日 於総本山客殿)

 本日は、本年十月度の広布唱題会に当たりまして、皆様方には諸事万端御繁忙のところを出席され、まことに御苦労さまでございます。
 さて、本年も十月に入り、残り三月となりましたが、皆様には本年度の折伏誓願達成に向かって、日夜、懸命に御精進のことと思います。
 大聖人様は『持妙法華問答抄』に、
寂光の都ならずば、何くも皆苦なるべし。本覚の栖を離れて何事か楽しみなるべき。願はくは「現世安穏後生善処」の妙法を持つのみこそ、只今生の名聞後生の弄引なるべけれ。須く心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ、他をも勧めんのみこそ、今生人界の思出なるべき。」(御書300n)
と仰せであります。
 この御文は、一生成仏を期す私どもの信心にとって、いかに折伏が大事であり、不可欠であるかを示された極めて重要な御教示でありますが、改めて御文中の「須く心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ、他をも勧めんのみこそ、今生人界の思出なるべき」との仰せを心肝に染め、なお一層の精進をもって、いよいよ折伏に励んでいかなければならないと思います。
 特に今、宗門は総力を結集して、いよいよ明年に迫った宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年、法華講員八十万人体勢構築の誓願達成へ向けて、僧俗一致・異体同心して、労を厭わず折伏に励んでいます。
 申すまでもなく、この法華講員八十万人体勢構築の誓願は、私どもが御宝前に固くお誓い申し上げた約束であります。されば、今こそ私どもは、新型コロナウイルス等の万難を排し、一致団結・講中一結して決然と折伏に立ち上がり、御宝前に誓った折伏誓願を必ず達成しなければならないと思います。
 皆様方のいよいよの御活躍を心から願い、本日の挨拶といたします。